カルチャー

10年後まで持たないかもしれない!から応急修理を 茨城の国指定重要文化財三重塔屋根修理にクラファンで応援を

国指定重要文化財三重塔
国指定重要文化財三重塔

 茨城県桜川市にある施無畏山宝樹院小山寺。天平七年(735)、聖武天皇の勅願により僧侶の行基が開創、自作の丈六鉈彫十一面観世音菩薩像を刻み本尊仏とした。室町時代の応仁の乱(1467~1477)の頃は、寺も荒れ各種の記録や宝物も紛失したが、改修もされ三重塔を再建立。江戸時代に本堂、仁王門、鐘楼も再建され堂塔伽藍(がらん)が整えられたという。波乱に満ちた約千三百年という歴史の中で数多くの貴重な文化遺産に恵まれ、その多くが文化財として登録されている。三重塔は、昭和63年から3年の歳月をかけ創建当時の姿に復元された。屋根は木の板でできており、修復されてから三十数年、そろそろふき替えの時期を迎えている。

三層目西側
三層目西側

 国の重要文化財であり、国に屋根のふき替え工事の申請をしているというが、実現は10年後くらいになると思われるとのこと。長年の風雨、樹木の影響による被害など、ふき替え工事が予定される10年後までこのままにしておける状況ではないと危機感を抱き、10年後まで耐えるための応急修理に向け、クラウドファンディングサイト「READYFOR」で2月13日(月)23時まで支援を募っている。

三層目北側
三層目北側

 プロジェクトが成立した際には直ちに応急修理工事を行う予定で、支援金は、三重の屋根まで約12mの足場の整備、屋根部の応急修理(平板杉材の差し替え・銅板養生・清掃など)、枝払いなどに充てられる。リターン(すべて税込み)は、寄付額3000円、1万円、3万円、5万円、10万円に応じて設定。本尊十一面観世音菩薩護摩供における家内安全の祈願などが用意されている。