カルチャー

話を聴かない親と諦める子ども アクティブリスニングのすすめ

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 相手に注意を向け、相手の立場から話を理解する傾聴方法。子どもの話にしっかり耳を傾けてよりよい子育てをしようという『アクティブリスニングでかなえる最高の子育て』(島村華子著、主婦の友社・東京)が発売された。子育ての話ではあるが、指摘されていることは、大人同士のコミュニケーションでも十分に通用しそうな要素ばかりだ。

 子どもの話を聴くコツは「ヘソを向けること」と著者。まずはスマホを横に置き、子どもの声に耳を澄ませる。アクティブリスニングによって、親子の関係が深まり、子どもの自己肯定感が高まる、としている。

 一方NGな態度として挙げられているのは、例えば「へー、そうなんだー」と聞き流す「おざなりリスナー」や、自分の決めつけをフィルターにして、聴きたいことだけを聴く「決めつけリスナー」、求められてもいないのにアドバイスをする「勝手にアドバイザー」、話し手の考え方、能力、性格を批判して、すぐに説教に持ち込む「お説教リスナー」、そして極め付きは相手の話をさえぎって自分の話にすり替える「乗っ取りリスナー」。ここまでくると、大人の世界の話と見紛うようだ。 税込み1540円。