カルチャー

デジタルアーティスト・漫画家・イラストレーターなどを目指す若者たちを応援 上月財団「クリエイター育成事業」募集スタート

募集ポスター

 クリエイター(デジタルアーティスト・漫画家・イラストレーターなど)を目指す若者を応援する上月財団(東京)の第20回「クリエイター育成事業」の募集が、2月27日にスタートした。クリエイターを目指す15歳~25歳ぐらいまでの若者を対象に、年額60万円の助成を行い、創作活動に役立ててもらう。2004年の事業開始以来、延べ640人への助成を行い、第一線で活躍する漫画家・アニメーション作家・画家・美術作家などを多数輩出している。

DSC_0719

 現在、週刊少年サンデー(小学館)で『白山と三田さん』を連載している漫画家・くさかべゆうへいさんは、同事業の認定を受け、視野を広げ見聞を深めることに助成金を活用。これまでに数々の個性的な作品を発表し、目覚ましい活躍をしている。

色紙:©くさかべゆうへい
色紙:©くさかべゆうへい

 別冊少年マガジン(講談社)で『神さまの言うとおり』でデビューした漫画家・藤村緋二さんは、同事業の助成を受けていた当時「10年後、どんな漫画家になっていたいかを考えていた」と語る。同作品は映画化もされ、新連載のほか個展の開催など活動の幅を広げ、挑戦を続けている。

色紙:©藤村緋二
色紙:©藤村緋二

 漫画家・あずみきしさんも、同事業の認定者。さまざまな理由でこの世を去った者たちが最初に訪れる“シ役所”が舞台の『死役所』が、月刊コミックバンチ(新潮社)で連載中で、テレビドラマ化もされている。未来のトップクリエイターたちへ「全ての経験が糧になる。回り道を恐れずに、いろいろなことにチャレンジしてほしい」とエールを送っている。

色紙:©あずみきし
色紙:©あずみきし

 手塚プロダクションの松谷孝征社長、漫画家のくらもちふさこ氏、アニメーション分野で幅広く活躍している東京藝術大学大学院映像研究科の伊藤有壱教授、コナミグループの東尾公彦代表取締役社長で選考委員会を構成。クリエイターの分野に精通したプロフェッショナルによる厳正な選考を行う。

 募集は5月8日まで(必着)。一次の作品選考(6月予定)、二次の実技審査・面接(7月予定)を経て、約30人の助成対象者を決定。2023年8月から2024年7月までの1年間、年額60万円を助成する。同財団ホームページの「クリエイター育成事業 募集要項」のページから、要項や申請書などがダウンロードできる。
 問い合わせは「上月財団」、TEL:(03)5414-2811、FAX:(03)5414-2812、E-mail:edu@kozuki-foundation.or.jpまで

 上月財団は、コナミグループ(東京)創業者で代表取締役会長の上月景正氏が創設。40年にわたり、スポーツ・教育・文化の振興と発展、より良い社会の形成など公益の増進を促す事業を展開している。