フィギュアスケート男子の鍵山優真(19)=オリエンタルバイオ・中京大=が、2022年世界選手権銀メダル獲得を評価され、トップアスリート育成の支援を続けている上月財団(上月景正理事長)主催の「上月スポーツ賞」を受賞、4月18日、表彰式が行われた。財団の東尾公彦専務理事(コナミグループ代表取締役社長)から表彰状と賞金の目録を受け取った鍵山は「世界選手権や五輪などで好成績を挙げた時にこの賞を受賞するので、自分の成長を感じる。今後も多くのメダルを獲得して、また受賞できるよう頑張りたい」と喜びを話した。
体のケアの大切さ知る
鍵山は昨年8月末に左足首の疲労骨折を発症。回復が十分ではないまま年末の全日本選手権に出場(8位)し、その後は治療に専念した。競技生活で「初めて」という長い時間、リンクから離れたが、逆にこの間、睡眠や栄養の大切さを学び「自分の体を知る、いい時間になった」という。大会欠場が続いても「精神的に落ちこむことはなかった」そうで、3月には「ほぼ問題ない状態まで戻った」と診断された。
3月から4月にかけてイタリアで3週間ほど、振付師の下で合宿を行った。現在、ジャンプは3回転までだが「4回転が跳べる状態に近づきつつある」という。来シーズンは秋のグランプリから復帰し、来年3月の世界選手権で「メダル獲得」を目標にしている。
対面での表彰が基本
国際大会などで好成績を残した選手を表彰する同賞は例年、秋に式を行うが、シーズン前の冬季競技の選手は参加できないことが多い。そんな選手の事情を考慮し、同財団では手間が掛かっても一人だけの表彰式を行っている。東尾専務理事は「更なるご活躍を祈念して、直接お会いして激励させて頂いている」と話し、対面での表彰を基本に置いている。