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肝移植大改革の田中紘一氏、欧州肝臓学会イノベーション・アワードを受賞 iPS細胞のアイ・ピース社のアドバイザリーボードメンバー

生体肝移植の田中紘一氏、欧州肝臓学会イノベーション・アワードを受賞 iPS細胞のアイ・ピース社、アドバイザリーボードメンバー 画像1
アイ・ピース

 

 iPS細胞バンキング企業アイ・ピース(本社・米カリフォルニア州、日本子会社・京都市)は、2023年6月21日から24日に開催された欧州肝臓学会国際肝臓会議で、同社のアドバイザリーボードメンバー田中紘一氏がイノベーション・アワードを受賞したと発表した。肝臓移植の大改革の主唱者として、新しい療法の果たす役割を予測し肝臓移植の劇的な変化を主導したことに対して贈られたもの。

 欧州肝臓学会は授賞理由として、1000例以上の生体肝移植を自ら行ったことや、マイクロサージェリー(手術用顕微鏡)を導入し移植中の小動脈再建精度を向上させたこと、最適GRWR(移植される患者の体重に対する移植臓器の重量の比率)の概念の構築など、9項目を挙げているとう。

 田中氏は京大医学部出身、京大名誉教授。生体肝移植で数々の受賞歴がある。これまでも研究・臨床の双方における深い経験と洞察力を生かし、アイ・ピースの将来に向けた技術開発の方向性や品質保証の留意点などについて、医療の観点からアドバイスを提供してきた。アイ・ピースは、「受賞を機に、田中氏の持つ世界的ネットワークを活用し、グローバルマーケットにおける細胞医療のさらなる発展に寄与・貢献していく」としている。

 アイ・ピースは、京大・山中伸弥教授の研究室出身で、世界で初めてヒトiPS細胞の樹立成功を報告した論文の第二著者、田邊剛士氏が2015年に設立。iPS細胞を全ての人々に届けるため、量産と低価格化を目指している。