カルチャー

伝統の文化と産業を未来へ 京都伝統産業ミュージアムで「和の学校 文化祭」

 変化が激しい現代、伝統を次世代につないでいくのはそれほど簡単なことではない。身近に触れる機会を作るのは伝承の一つの方法だ。京都伝統産業ミュージアム(京都産業振興センター・京都市)で12月6~8日、「和の学校 文化祭」が開かれる。

 NPO法人「和の学校」設立20周年を記念し、「次世代を担う子どもたちに日本の伝統文化、伝統産業を伝えるには?」という課題を考える実践的な機会として企画。「日本の伝統を やさしく、ふかく、おもしろく。」をコンセプトに、子どもたちに「探求とあそび」によるアプローチを展開。たとえば地域産業の端材を収集・集積し、子どもたちの教育や芸術活動に利活用するイタリアのレッジョ・エミリア市の教育スタイルを参考にした「つくものらぼ」。本来は処分されるはずの端材に新たな価値を見出し、モノを大切にする気持ちや創造力を楽しみながら活かす取り組みだ。この「つくものらぼ」という名前は、長い年月を経たモノに魂が宿って「九十九/付喪(つくも)神」になるという日本の伝承に由来しているのだそうだ。

 京都伝統産業ミュージアムの開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。通常観覧料は一般(大学生を含む)500円、小中高生・高等専門学校生400円。未就学児・障がい者手帳を提示の本人および介添人1人・和装の人は無料。入館時に証明できるものを提示で京都市内在住の小中学生・高校生・70歳以上は無料。 このイベントをより多くの人に楽しんでもらうものにするために、「子どもたちが日本の伝統文化・伝統産業に親しむ文化祭を開催したい! 」 というプロジェクト名でクラウドファンディングも実施中(9月27日まで)。