国外でも人気絶頂の浮世絵。岡山市の夢二郷土美術館本館(両備ホールディングス・岡山市)では、竹久夢二が集めた浮世絵版画が数多く貼られた大判スクラップブックの一冊、「艸(そう)」を初めて公開する特別企画展、「YUMEJI and UKIYOE」をスタートした。会期は9月7日(日)まで。
この夢二自作のスクラップブックには、歌川広重、喜多川歌麿など、約28人の浮世絵師による170点以上の浮世絵が収められており、夢二の美意識や創作への影響を探る貴重な資料となっている。スクラップブックは全部で4冊あり、長辺が50cmほどもある大判で、表紙も夢二がデザイン。西洋や日本の絵画などの図版が貼られており、今回公開するものには、夢二が集めた浮世絵版画がそのまま貼り付けてある。
夢二が浮世絵の何に魅了され、どのようにその要素を自身の作品に取り入れたのか。江戸趣味や南蛮趣味、美人画、風景画などのモチーフや木版画制作へのこだわりを紹介しながら、浮世絵と夢二作品を比較展示している。
開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。休館日は月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)。入館料(税込み)は、大人800円、中高大学生400円、小学生300円。

竹久夢二「梅川忠兵衛」