人生は後悔の連続。「ああしておけばよかった」と後から思うことばかりだ。なかでも痛恨の極みになりかねないのが子育て。もっと子どもにとって有益な子育てができたのでは?と悩んだ経験を持つ多い親も少なくないはずだ。そんな親たちが、「自分が子育てしているときにこの本があれば・・・」とため息をつきそうな本が発売される。
KADOKAWAから12月11日(木)に発売される『スタンフォード学習促進センターの責任者が教える幸せな未来をつくる最先端教育 自ら学ぶ子どもの育て方』(イザベル・C・ハウ著、高山真由美 訳、税込み2420円)。本書のテーマは学習や知性だが、最先端の教育研究から導き出された結論が興味深い。著者は、「幼少期の人間関係こそが脳の発達と学習の基盤を形づくる」として、幼少期の愛ある人間関係を重要視する。科学が示す人間関係と学習のつながりは次のようなものだという。
「幼少期に大人が話しかけた量と、思春期を迎えた頃のIQの高さには関連がある」
「学童期の子どもたちは、友達がそばにいるだけで学習効率が上がる」
「遊ぶ時間を与えられなかった子どもは、人間関係を築いたり、経験から学んだりすることが苦手になりやすい」
「メンターのいる子どもは野心的な目標を持つようになる」・・・etc.
AIの進歩に伴い、いま知識の詰め込み教育が意味をなさなくなってきている。代わって必要になるのは対人知性(あらゆる社会的状況、個人的状況において、他者を理解し、適切にふるまい、うまくやりとりをする能力)だという。幼少期の人間関係がいかに大切か、AI時代の育児と学びはどうあるべきかを、科学的にていねいに解説した本書は、新時代を生きる子どもを育てる親たちに、明快に方向性を示してくれるだろう。










