カルチャー

見どころ満載の伝統技、土佐和紙と柿渋で仕上げる「一閑張り行李」 高知県の蓄財専業メーカーがの製造工程を公開

 なかなか見る機会のない伝統的な職人の技。「竹割り」や「柿渋塗布」と聞いても、何を作るのか想像がつかない人が多いかもしれない。創業明治27年の高知県須崎市の竹材専業メーカー「虎斑竹専門店 竹虎」が、土佐和紙と柿渋で仕上げる収納箱「一閑張り行李(いっかんばりこうり)」のすべての製造工程が見られる2時間の動画を公開している。

 一閑張りは、竹で編んだかごの表面に和紙を幾重にも貼り重ね、仕上げに柿渋などを塗布して完成させる伝統技法。しっかりと編み上げられた竹の下地に、和紙と柿渋が加わることで、軽さと丈夫さを兼ね備えた収納箱が生まれる。竹を割るところから竹ヒゴを編み、土佐和紙を張り、柿渋で仕上げるまでの全工程を詳細に公開するのは今回が初めてという。一本の竹が、実用性と美しさを兼ね備えた収納箱へと生まれ変わる、その一連の手仕事をじっくり観察できる。

 近年では軽量で扱いやすいプラスチック製の収納用品が主流になっているが、竹と和紙、柿渋のみで作られる一閑張り行李は、古くから日本の暮らしに寄り添ってきた道具。衣類収納に限らず、手さげかごや衣装かご、小物入れなどさまざまな生活道具にこの技法が用いられてきた。自然素材ならではの風合いと、使い込むほどに深まる味わいは、現代の製品にはない魅力を感じさせてくれる。