海洋の研究と保全に取り組む「タラ オセアン ジャパン」 (東京)は、2024年に始動する「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」の資金の一部を調達するため、クラウドファンディングに挑戦。クラウドファンディングサービス「READYFOR」で「地球温暖化対策の希望 ブルーカーボンの早急な大規模調査にご支援を!」 として支援を募っている。期限の2024年2月16日(金)までに目標金額の1000万円に達しない場合、全額返金となるAll or Nothing形式。
「ブルーカーボン」とは、海洋生物の働きにより海に取り込まれた炭素。ブルーカーボンを吸収・貯留する海洋の生態系を「ブルーカーボン生態系」といい、地球温暖化の原因とされるCO2の吸収源として近年注目されている。ワカメなどの海藻類、アマモなどの海草類、マングローブ、干潟や塩性湿地などが挙げられ、海藻や海草が群落をつくる「藻場」は、多くの生物のすみかにもなり「海の森」ともいわれている。一方で、地球温暖化などよりブルーカーボン生態系の劣化が進み、失われつつある。日本沿岸では近年、藻場が突如として消えてしまう「磯焼け」が頻発している。タラ オセアン ジャパンは、日本全国の沿岸域におけるブルーカーボン生態系の調査・研究を急務としている。クラウドファンディングを通じて、ブルーカーボン生態系の重要性をより多くの人に知ってもらうことも目指す。
目標額を達成した場合、資金は、「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」の調査・研究活動の船チャーター代、研究者・同行アーティスト、スタッフの交通費、宿泊代、調査、潜水サポートスタッフ人件費、調査や研究に必要な器具や消耗品購入、教育・啓発プログラム開発制作費用、運送代、今後の広報のための調査風景撮影や、編集のための人件費の一部、その他READYFOR手数料やリターン送料などに活用する。3000円~200万円までのコースで、「タラ オセアン20周年記念バンダナ」「アニエスベー×タラ オセアン コラボレーショントートバッグ」「クラウドファンディング限定オンラインセミナー出席権利」「タラ オセアン20周年記念パーティー招待」「科学探査船『タラ号』乗船体験」などを用意している。
タラ オセアン ジャパンは、2003年にフランスのアパレルブランド「アニエスベー」創設者のアニエス・トゥルブレとその息子、エチエンヌ・ブルゴワが立ち上げた「タラ オセアン財団」の日本支部。タラ オセアンは、世界中の海を「科学探査船 タラ号」で科学者とアーティストと航海し、地球温暖化やマイクロプラスチック問題などさまざまな環境的脅威が海洋に与える影響の研究を進めている。タラ オセアン ジャパンはその理念と実践を踏襲し、日本独自のプロジェクトを推進。科学×アート×教育の力で、見えない海の世界を理解し可視化し、海を守ることの重要性を発信している。