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夏休み、親子で2つの“生駒”に探検ツアー!  開通110年の旧生駒トンネルと日本最古の生駒ケーブルを探訪

近代化産業遺産 旧生駒トンネル

 近畿日本鉄道(近鉄、大阪市)の前身である大阪電気軌道が、1914年に開通させた「旧生駒トンネル」。当時の複線標準軌式トンネルでは日本最長の3388メートルを誇り、生駒山脈を貫通し、大阪―奈良間を最短距離で結んだ。今年の開通110年を記念して、近鉄は、夏休み特別企画「親子で行く『旧生駒トンネル探検と日本最古の生駒ケーブル探訪ツアー』」を7月27日(土)・8月31日(土)に実施する。参加者の募集を近鉄ホームページ上「おすすめのツアー」ページで5月29日にスタートした。行程詳細も、同ページに掲載している。

 旅を通じて子どもたちが知識や視野を広げ、共感力を向上させる体験をしてもらおうと、近鉄が行っている「きんてつ旅育キャンペーン」の一環。同ツアーでは添乗員が同行し、旧生駒トンネルが開通するまでの歴史を紹介。トンネル内をバスで移動しながら、隣接する「奈良線」と「けいはんな線」の線路を間近で見たり、生駒山を越えて大阪―奈良間を移動する計画案の一つであった生駒ケーブルの運転室・巻上所・車両床下を見学したりすることができる。

けいはんな線トンネル内
生駒ケーブル 運転室

 

 募集人数は、各日とも、Aコース(約60分)24人、Bコース(約90分)24人で、最少催行人員は、A・Bコース合わせて20人。必ずこども1名以上、おとな1名以上の申し込みが必要。乳幼児、介助が必要な人は参加できない。代金は、大人1万円、子ども7000円(発駅からの近鉄往復運賃・ケーブル往復運賃・貸し切りバス代・参加記念品代・諸費用を含む。発駅により代金が異なる)。

 レンガで作られている「旧生駒トンネル」。当時、強度的にも優れた積み方として推奨されていた、小口のみの段と長手のみの段を交互に積み重ねる「イギリス工法」が採用された。1964年に、南側に並行して現在の生駒トンネルが開通。これにより、旧生駒トンネルを列車が走行することはなくなった。2009年2月23日、経済産業省から「近代化産業遺産」に認定された。
   
今回のツアーで乗車する「生駒ケーブル(近鉄生駒鋼索線)」は、“日本初のケーブルカー”。1918年に、生駒山の中腹にある宝山寺へのアクセスとして鳥居前駅から宝山寺駅までの宝山寺線が開業した。1929年には、生駒山遊園地の開園とともに宝山寺駅から生駒山上駅までの全線が開業した。