コロナ禍の一巡に円安の進行──こうした環境の好転を背景に、インバウンド需要が復活しているが、それでは外国人はどこに行きたいと思っているのだろうか? 紅葉をはじめ美しい景色を見ることができる秋の日本に関して、訪れてみたい都道府県を外国人303人(欧米豪85%、アジアその他15%)を対象に聞いてみた。調査期間は10月27日~11月6日(日本時間)で、アンケートは英語で行った。
ずばり「秋に一番行ってみたい都道府県は?」と聞いたところは、1位は「京都」で全体の約2割(20.5%)が挙げていた。2位は「北海道」で15.5%(47票)、3位は「青森」で12.5%が意外にも人気を集めた。京都府や北海道は、日本人でも人気を集めるが、青森県を選択する理由は何か? ──「りんご」を上げる人が多く、りんごが旬のシーズンである「秋」に訪問を検討しているという声も聞かれた。ちなみに、「青森」と回答した人のうち訪日経験のない外国人は36.8%だった。
訪日経験がない外国人(102人)の秋に訪問したい県の1位は、「京都」(24.5%)、「北海道」(18.6%)、「東京」(14.7%)の順だが、ここでも「青森」は4位(13.7%)につけている。観光ついでに旬のりんごを食べたいと思っている外国人が多いようだ。
かつては、富士山、箱根、京都などがお決まりだった外国人の訪問先だが、今や全国で特徴のある観光地が注目されている。旅行時期・体験内容の計画を立てるときに参考にしているソーシャルメディアを聞くと、90.1%が「YouTube」と回答。これに64.7%の「Google map」、59.1%の「Instagram」と続いており、これらで情報を取得して好みの訪問先を絞り込んでいる様子だ。