世界中の龍馬会が世界維新を宣言 「第30回全国龍馬ファンの集い」が開催

世界維新を宣言
世界維新を宣言

 今年は明治維新から150年。激動の幕末に群を抜く行動力や独創力で、薩長同盟の成立、船中八策などの功績を残した坂本龍馬。その自由な発想や世界観に魅了されるファンが世界中に広がっている。

 全国龍馬社中と志国高知幕末維新博推進協議会が主催する『第30回全国龍馬ファンの集い “世界維新”~世界を今一度せんたくいたし申候~』が10月6日に都内で開催され、日本全国や世界各地から約1,300人の龍馬ファンが参加した。全国龍馬社中は、国内各地並びに世界各国に「地域の龍馬会」を結成し、龍馬の精神を礎とした会員相互の親睦や交流を目的とする団体。年内には200を超える「龍馬会」の設立を目指す。

会場を埋め尽くす龍馬ファン
会場を埋め尽くす龍馬ファン

 イベントでは、歴史学者 磯田道史氏が「龍馬の幕末維新150年目の真実」をテーマに基調講演を行った。幕末から大政奉還、明治維新までの日本の状況をはじめ、薩長土肥それぞれの藩の財政、軍事力、土地柄、人柄などを比較。また、龍馬がどのような環境で育ち、混沌とした時代に高い交渉力と実行力で新政府を発足させるために尽力したかなどを古文書などから読み解き、面白くそして分かりやすく解説した。

歴史学者磯田道史氏
歴史学者磯田道史氏

 「出会いの達人~龍馬と明治維新~」と題したパネルディスカッションでは、コーディネーターに高知県出身で観光特使も務める福留功男氏を迎え、パネリストには漫画家の黒鉄ヒロシ氏、タレントでジョン万次郎資料館名誉館長のビビる大木氏、歴史アイドルの美甘子氏、尾﨑正直高知県知事が参加。パネリスト自身が思う「龍馬の魅力」「龍馬が女性にモテた理由」「龍馬の偉業に対する見解」「龍馬の高い交渉力や人柄が形成された背景」など各々の見解が披露された。
 龍馬が多くの仲間と出会ったことにより変革していく日本の様子と、その時代背景について、パネリストが独自の見解を示すと時折、会場は笑いに包まれた。

パネルディスカッション
パネルディスカッション

 イベントの最後には、坂本家10代目の坂本匡弘(さかもと・まさひろ)氏と橋本邦健・全国龍馬社中会長、龍馬会の各ブロック代表が「世界維新」を高らかに宣言。来年の第31回大会会場となる高知市に大会旗が引き継がれ幕を閉じた。

 設立して間もない赤坂龍馬会の宮武会長は「今回初めて参加したが、全国の龍馬会との交流が今後も楽しみ。さまざまな機会を通じて、龍馬の魅力を語りあい、若い世代にも伝えていきたい」と語った。

 尾﨑高知県知事は「今日のイベントで、改めて坂本龍馬の人気を実感した。龍馬の魅力は人によって異なるが、これほど愛される方はいない。この機会に龍馬の息吹を感じる高知にぜひ来てもらい、歴史展示なども見てほしい」と語った。

尾﨑高知県知事、橋本全国龍馬社中会長、坂本匡弘氏、橋詰実行委員長(写真左から)
尾﨑高知県知事、橋本全国龍馬社中会長、坂本匡弘氏、橋詰実行委員長(写真左から)