![おいでよ!四国のまんなかへ](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2019/07/0550194e2c9f73482840d374441f9350-1024x683.jpg)
四国のど真ん中に位置し、高知県の北の玄関口とも呼ばれる嶺北(れいほく)地域。嶺北地域は本山町、土佐町、大豊町、大川村の4町村で構成される、人口約1万1,000人の山あいの地域だ。
嶺北地域の魅力は、なんといっても山々と透明な川、そして豊かな自然と共生する人々の暮らしだ。さらに嶺北には、知る人ぞ知るおいしい食べ物がたくさんある。では、4町村の魅力を簡単に紹介していこう。
本山町は、春は桜やシャクナゲ、夏は汗見川でアウトドアスポーツや吉野川でのカヌー体験、秋は黄金色に色づく棚田や山々の紅葉、そして冬は木々に掛かる雪の静寂などを楽しめる。この町の日本有数の棚田で育った「特別栽培米 土佐天空の郷」は、「お米日本一コンテスト」で2度の特別最高金賞を受賞している。
土佐町は、吉野川の源流地域にある美しい自然に囲まれた町。町の東部に位置する早明浦(さめうら)ダムは西日本一の貯水量を誇り、「四国の水がめ」として人々の暮らしや産業を支えている。赤身とサシのバランスが抜群の土佐あかうしは、幻の和牛とも称され、県外からもあかうし目当ての観光客が訪れるほどだ。
大豊町では、あるがままの山村の日常の営み、生産の営みなど地域で培われてきた山の暮らしが体験できる。吉野川の激流はラフティングにも人気のスポットだ。
大川村は、離島を除き日本で最も住民が少ない村。村を東西に横断する吉野川、石鎚山系に連なる山々など、水と緑の自然体験を満喫できるスポットが満載の地域だ。大川村で育てられている「土佐はちきん地鶏」はシャモを先祖に持つ稀少な地鶏で、歯ごたえのある締まった身からジュワとにじみ出る旨味はたまらない。
■土佐れいほく博のオープニングイベントが開催
これらの、嶺北地域で開催されるさまざまなイベントで観光客をもてなす「土佐れいほく博」が7月7日にスタートした。「土佐れいほく博」は、各地で行われる「自然体験・グルメ・祭り」などのイベントを通して、嶺北地域の魅力を伝える観光キャンペーンで、12月25日まで開催される。
「土佐れいほく博」のスポットをいくつか紹介しよう。
■土佐れいほく博のメイン会場「モンベル アウトドアヴィレッジ 本山」
土佐れいほく博に行くなら、まずは「モンベル アウトドアヴィレッジ 本山」を目指そう。高知自動車道・大豊ICから車で約15分。吉野川に架かる橋を渡ると「モンベル」のロゴマークと共に現れる「アウトドアヴィレッジ本山」。アウトドア用品の総合メーカー「モンベル」が運営するアウトドアの拠点だ。
![モンベル アウトドアヴィレッジ本山 ビジターセンター](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2019/07/7554bc5d82c0661a9c1dc807b9f5af28-1024x683.jpg)
アウトドアヴィレッジ本山は、もともと本山町の中学校だった敷地を利用。全10室のコテージや入浴施設、レストランなどを備える。旧校舎や体育館を利用し、団体での宿泊も可能となっている。「ラフティング体験」「カヤック体験」「川遊び」「トレッキング」「アウトドアクッキング」など、嶺北の大自然を満喫できるアウトドアイベントも企画していく。
![モンベル アウトドアヴィレッジのコテージ](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2019/07/5abc1d80b2af48abd0a872201aed1ff9-1024x683.jpg)
コテージは全棟2階建てで、ロフトとテラスを備える。屋根付きのテラスでは、吉野川を眺めながら家族や仲間とバーベキューを楽しむことができる。また、敷地内には日帰り入浴も可能な温浴施設も完備。レストランもあり、地元の食材をふんだんに使ったメニューが並ぶ。レストランのテラス席で風を感じながら、空と山々の下でおいしい食事はいかが?
(株)モンベルの竹山史朗・常務取締役は「モンベルは20年以上も前から吉野川流域でカヌー体験などのアクティビティをやってきた。4年程前から本山町と一緒にアウトドアの拠点を作りたいと検討を重ね、ようやく実現できて感無量だ。アウトドアビレッジ本山を四国のエコツーリズムの拠点としたい」と、嶺北地域との取り組みに期待を膨らませた。
![尾﨑正直・高知県知事(写真右)と(株)モンベルの竹山史朗・常務取締役(同左)](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2019/07/6687093dcd901633c3dd9a4fd98d90ef-300x200.jpg)
■早明浦(さめうら)ダム湖を一望 「さめうら荘」
西日本一の貯水量を誇る早明浦(さめうら)ダム。四国山地にぶつかった雲から降る雨は支流から吉野川に流れ込み、早明浦ダムを経て徳島県へと流れていく。早明浦ダムは四国の人々の暮らしと産業を支えると共に、ダム湖は四季折々の美しさを見せる。早明浦ダム湖は、ヘラブナやバス釣りのメッカとしても知られ、バナナボートやジェットスキー、カヌーを楽しむ観光客も増えている。
![さめうら荘から一望できる早明浦ダム湖](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2019/07/91cc3f5779add76664226b6f204d48e7-1024x683.jpg)
早明浦ダム湖の湖畔にある宿泊施設の「さめうら荘」。2018年12月にリニューアルオープンした「さめうら荘」は、1階がレストランで、2階と3階には宿泊施設を備える。全ての客室から湖が一望でき、部屋に入った瞬間に、青い空と深い緑の山々、ブルーの湖が出迎えてくれる。部屋のお風呂も湖に面し、夜は満天の星の光に包まれる。
さめうら荘のレストランでは、土佐町が産地の「土佐あかうし」をふんだんに使ったメニューが並ぶ。あかうしの肉はサシと赤身のバランスが絶妙で、柔らかくて甘みがある。あかうしは、全国的に人気が急上昇し、東京都内でも食べることができる店は希少だ。採れたての地元野菜や棚田で栽培された米と一緒に食べる「あかうし」はたまらない。
最近では、県外から来る嶺北の自然やあかうしを目当ての観光客や、カヌーなどのアクティビティをする外国人も増えているという。
さめうら荘の藤田賢也支配人は「嶺北は自然が多く、川の水は澄んでいる。山登りや川遊び、湖畔のサイクリング、紅葉の季節もオススメ。土佐れいほく博をきっかけに知ってもらい、ゆっくりと時間が流れる嶺北で、おいしい料理を食べてもらいたい」と語る。
![さめうら荘](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2019/07/5f732e114585f0bbd086b4c9f9288792-300x200.jpg)
さめうら荘
高知県土佐郡土佐町田井146-1
TEL:0887-82-1020
https://map.reihokuhaku.com/
■川の美しさと「ひと」に魅了され移住を決めた、前田和貴さん
2015年4月に高知市内から土佐町に家族4人で移住した前田和貴さん。アメリカへの留学経験もあり、前職はネットワーク関連のエンジニアだった前田さんは、この地に初めて訪れた時から、高知県随一ともいえる川の透明度と棚田の美しさに魅了され、いつの間にか足繁く通うようになったという。そして、自然と共生する土佐町の人々や昔ながらの暮らしぶりに触れ合ううちに、地域おこし協力隊の仕事にもめぐり合い、家族で移住を決めた。
![嶺北の自然と人々に魅了され家族で移住した前田さん](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2019/07/a85ec6900c7b60723c828181fabe51fa-300x200.jpg)
前田さんら地域おこし協力隊は、土佐町の魅力を発信するために、渓谷にあるトチノキの大木に丸太をかけ板材を敷いた「ツリーテラス」を考案。地元の人々の協力も得ながら設置したツリーテラスは、瀬戸川から約10mの高さにあり、自然に囲まれながら清流をのぞきこめる空間となった。
![土佐町のツリーテラス](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2019/07/DSC00132-1024x680.jpg)
また、「集落活動センターいしはらの里」を使った参加型プログラムの企画なども行っている。「いしはらの里」は7年前にできた集落活動センターで、小学校の跡地を利用したもの。これまで、大人向けに「いしはら家のおきゃく」と題して地元の人と酒を飲みながら交流するプログラムも行っている。
いしはらの里は、内部を一部改装して7月22日に宿泊施設をオープンする。収容人数は最大61人で一泊4,000円(素泊まり、1人当たり)から。広い校庭や体育館も使えるため、大人数での合宿に活用できそうだ。いしはらの里では7月22日(月)の14時からグランドオープンセレモニーを開催する。
土佐町の魅力はなんといっても「豊かな自然と人々の暮らしぶり」だという。できるだけ長く滞在して、生き生きとした土佐町の人々と一緒に過ごすことで、土地の魅力に触れてみてはどうだろうか。「土佐町の皆さんは、オープンで懐が深く良い距離感もとってくれる。そして、いつも見守ってくれていることに本当に感謝している」と前田さんは語る。
前田さんは現在、土佐町観光協会の活動をしながら、民宿の開業に向けた準備も進めている。そして、土佐町を一緒に盛り上げる仲間を心待ちにしているという。
■おいでよ!四国のまんなかへ
土佐れいほく博は、嶺北地域の自然や人、祭り、食などを通じて地域の魅力を伝えるもの。嶺北地域に住む全ての人がスタッフとなり、訪れた人をもてなす。12月25日までの期間中で、四季の移ろいを感じながら観光キャンペーンを楽しめるイベントが各地で開催される。
土佐れいほくで、家族や仲間と一緒に、野山を駆け巡ったあの日の子どもに帰る旅はいかが?
■土佐れいほく博の各種イベントはこちらから
https://event.reihokuhaku.com/