専修大学は10月20日に神田キャンパスで、キャンパスDXについて紹介する記者懇談会を開催した。デジタル教育研究システムの構築を目指す取り組みで、学生による研究発表と、メディアとの情報交換も行われた。
専修大学は2024年からデジタル教育研究システムの構築を目指す「SiU(Socio-intelligence University)グローカル・スマートキャンパス」の展開を予定している。その基盤の一つとして、校舎に設置された端末ではなく、学生自身のPC を学習に使用するBYOD(Bring Your Own Device)を導入。さらにそのPCをクラウド環境に接続して学習・研究に活用できる仮想デスクトップ基盤VDI(Virtual Desktop Infrastructure)というシステムと組み合わせることで、情報教育の質向上を目指すという。
同大学学長の佐々木重人氏は、「コンテンツなりOSなりは大学がクラウドの中に持っていて、個人のPCにそれを転送する。いわば学生はクラウドのシステムを遠隔操作すれば良いという発想だ。それが統合されていわゆるスマートキャンパスになる。これを本格的に来年から始めて行く」と語った。
同大学の情報科学センター長で商学部教授の高橋裕氏によると「コロナ感染拡大で、PCを持っての入学・進級がある意味でデフォルトになってきた。自分自身のパソコンを持ってきて、それで授業を受けるBYODを基本とする。そしてそれをうまく活用する環境を整えるのが大学であるというかたちに転換しようと考えた」とのこと。
技術導入により、実績データがデータベース化されていることも一つの強みということで、今後の学習選択のヒントにしてもらい、将来のキャリア形成と学びに活かしてもらいたいという考えだ。