“本の虫”も、読書はあまりしないという人も、人生百年時代、あふれる本とどう付き合っていくかは一考に値する。作家、五木寛之さんの「人生のレシピ」シリーズの最新刊、『人生のレシピ 本を友とする生き方』(NHK出版・東京、税込み935円)が発売された。
「行き当たりばったりの好奇心で、あらゆるジャンルの本を読む」のが著者の読書法。小説はもちろん、歴史、エッセイ、音楽、車、はりきゅうに関するものなど、少年時代から続けてきた「ごった煮読書」が、作家としての自身の仕事ぶりを形成したという。
次々に読んだ本を本棚に並べるのではなく、頭の中に残る一行があれば十分。物理的な本というよりも身にしみる言葉を大切にする、91歳の「生き方の先輩」の読書指南だ。