カルチャー

新作オペラ「ナターシャ」 創作の現場から台本を手がけた多和田葉子氏に聞くトークイベント

 環境破壊をテーマにした現代の新作オペラ「ナターシャ」。この夏からの上演を前に、5月15日、東京の新国立劇場で台本作家の多和田葉子氏によるトークイベント(文化庁)が開催される。創作過程を台本作家の朗読も交えて聞くことができる貴重な機会だ。

 この作品は、新国立劇場オペラ芸術監督・大野和士氏のラインアップの柱の一つ、日本人作曲家委嘱作品の世界発信を企図したシリーズの第3弾。現代音楽をリードする作曲家として世界的に名声を博す細川俊夫氏は、人と自然の関わりを見つめ、祈りと鎮魂としての音楽を書いてきたが、特に東日本大震災以後、自然への畏怖を忘れた人間のごう慢さを念頭に破壊の歴史を繰り返す人間の姿を問い続けており、今回は「環境破壊」をテーマとした。

 台本を手がけた多和田氏は、日本語とドイツ語で国境や言語、自然をテーマにした小説や詩、戯曲を発表し世界的に評価されている。どのようなことを考えて”多言語オペラ”「ナターシャ」を書いたのか、新作オペラの世界に迫ることができるイベントだ。

 開催時間は19時~(開場18時30分)、所要時間は約1時間30分を予定。料金は無料・自由席。フォームからの事前申込制。定員に達し次第、締め切り(先着順)。