
5月13日の韓国ナショナルデーに合わせて、復元された“朝鮮通信使船”が大阪・関西万博会場に近い大阪・南港に初めて来航した。船は、伝統船舶再現研究事業の一つとして復元されたもの。4月28日に釜山を出発し、対馬・下関を経て約15日間かけて2千キロを移動。261年ぶりに、朝鮮通信使船の大阪までの航路を再現した。


柳仁村(ユ・インチョン)韓国文化体育観光相
「今回の日韓国交正常化60周年を記念して、261年ぶりに当時の船を復元して大阪港に入港できたことは、あの頃(2015年の朝鮮通信使行列再現時)よりもさらに感動を与えてくれると思います。
10年前の2015年、日韓国交正常化50周年の記念行事で、自転車で朝鮮通信使の行列を再現したことがあります。ソウル景福宮から出発し、釜山から船で対馬、下関、大阪で船を降りて、大阪から再び自転車に乗り、東京都庁まで20日間、50人の隊員を連れて朝鮮通信使が通った道をそのまま再現しました。当時も日韓の両国民が太極旗と日の丸をぶら下げて、朝鮮半島と日本列島を自転車で走った感動を今でも忘れられません。
日本と韓国の関係が国交正常化60周年を機に、5百年、千年後も続く未来世代にとって道しるべを作らなければならないと思っています」
Q 昨今の日韓関係についてどう思いますか?
柳仁村(ユ・インチョン)韓国文化体育観光相
「最近は、SNSやインターネットまたはYouTubeのようなコミュニケーション環境の変化により、両国の多くの人々の理解の幅が大きく広がったと思います。こういうことがこれからもっと増え、今はボーダーレスな時代だと思いますので、特に若い人たちには大きく期待しています。
韓国でコンサートをする日本の歌手は、チケットが一瞬で売り切れます。そのくらい文化交流には全く問題がないと思っています。将来的には理解し合える関係になるでしょう。それにはまず政治家が良い関係作りのための政策や基盤を用意するべきだと思っています」
Q 大阪港に入港した朝鮮通信使船を見た感想をお聞かせください
柳仁村(ユ・インチョン)韓国文化体育観光相
「この船は、研究し造るのに長い年月がかかりましたが、日韓が未来のために共に努力し、共に理解し、共に発展していくという象徴的な意味の方がはるかに大きいのです。当時もその役割を果たしたし、船は過去の船かもしれませんが、未来に向かって進む新たな意味を持つ船だと思っています」


同日、万博会場では韓国観光フェスタ・韓国ドラマ展が開催され、朝鮮通信使を再現したパレードに多くの観衆が集まった。さらに、EXPOホールでは、俳優の坂口健太郎さんの“韓国観光名誉広報大使”任命式を挙行。元俳優でもある柳仁村(ユ・インチョン)韓国文化体育観光相と楽しいトークを繰り広げた。
柳仁村(ユ・インチョン)韓国文化体育観光相
「今日は坂口健太郎さんが韓国の広報大使として引き受けてくれたことに本当に感謝しています。今年は日韓国交正常化60周年に当たります。過去よりもこれからの未来がはるかに重要だと思っています。坂口健太郎さんが両国の若者が未来に向かって一緒に歩めるよう、役割を果たしてくださることを期待しています。
私がもっと若かったら日本のドラマに出演したいところですが、もう年をとったので、両国の若い芸能人が両国間で積極的に活動し、互いの文化を人々に理解させる役割を果たすことを願っています」
俳優の坂口健太郎さん
「大使に選んでいただいたことは光栄で、まだ緊張もあるんですけど、僕も仕事でもプライベートでもよく韓国には行っているし、とてもすてきな好きな国なので、皆さんもぜひ韓国に行って、日本の文化、韓国の文化、いろんな混ざり合いをしていただけたらうれしいなと思います。皆さんもぜひ行ってみてください。楽しい思い出が作れるといいなと思います」


