カルチャー

簡単にできてお金もかからない 生きづらさを解消する方法100通り

 程度の差こそあれ、誰にでも「生きづらい」と思う瞬間はある。落ち込んだり、やる気をなくしたり、専門医にかかろうかと思うくらい深刻な時もあるかもしれないから、その対処法は簡単には語れない。6月10日(火)に発売される『生きづらさを解消する方法を100通り試してみた。』(だいだい著、樺沢紫苑監修、総合法令出版、税込み1870円)は、手軽に楽しくできる生きづらさ解消法を100通り紹介している。ページをめくって“気分転換“といった気軽さで挑戦、まずは悩みごとから思考を引き離すことができるかもしれない。

 掃除、入浴、散歩など日常にあるものから、AIキャラ作成、起源探偵、アリストーカー、ゴミ工作、イマジナリーフレンド作成などユニークなものまで100種類。ゲーム感覚で楽しめる方法が並んでいる。例えば起源探偵というのは、モノゴトの起源をたどってみるという作業。蛇口をひねると当たり前に出てくる水道水の源をたどってみるなら、蛇口から水道管、浄水場へと頭の中で“逆流”してみる。さらに川を上流へとさかのぼり、山や森のひとしずくの水に。「今ここ」に集中し、生きづらさの原因からちょっとだけ思考を離してリフレッシュするという効果がある。起源を想像する中で、何か気づきもあるかもしれない。

 著者は自身が統合失調症を発症。生きづらさを10年以上抱え、姉の死をきっかけに、「どんなに生きづらい状態であっても生きていたい」と決意し、300種以上の「生きづらさを解消する方法」の考案と実践を繰り返したという。監修を務めた精神科医で作家の樺沢紫苑氏は、変化が多い現代社会では、「大丈夫」と思っていたり、口にしたりしていても、少しずつ「つらさ」がたまっているかもしれない、と背景を説明。「だんだん疲れ果てて、生きる気力を失うことは、誰にでも起こりうることです。本書で紹介する生きづらさ解消法を試したら、“ネガティブなこと”を考える時間を減らして、今、そして明日の楽しみを増やすことができるでしょう」としている。