カルチャー

オーディオブック展示会で本と出会い直すきっかけを 体験ブースや朗読ライブも

 

 読書の秋・・・だけれど、読書をしない人が増えている。昨年文化庁が発表した2023年度「国語に関する世論調査」によると、1カ月に1冊も本を読まない人が6割を超え、読書離れが急速に進んでいる。でも、さまざまな事情で読みたいのに読めない人も少なくない。そこで「読書、諦めなくてもいいかも展」(オトバンク・東京)が10月16日(木)〜19日(日)11時〜21時(最終日19日は11時〜18時)に、東京・下北沢のBONUS TRACK  GALLERY 1で開催される。体験ブースから朗読ライブ、著者イベントまでオーディオブックの世界を楽しめる

 日々の仕事や家事・育児が忙しく読書の時間を確保できない、加齢とともに視力が低下し文字が読みにくい、視覚障がいやディスレクシアで視覚による読書が困難、四肢の障がいや寝たきりなどで本を読むことができない、など、読書したくてもさまざまな理由で諦めている人は多い。『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆著・集英社)という本が、2024年新書ノンフィクション部門で年間ベストセラー1位を獲得するなど、「読めない」という悩みへの社会的関心も高い。

 そこで活躍するのがオーディオブック。ナレーターや声優が本を朗読した「聴く本」で、文字を読むのが難しい人や、ランニング中、電車や車での移動時間、家事の最中など、生活のあらゆるシーンで「ながら読書」を楽しめる。イベントの体験ブースでは、10冊のオーディオブックを実際に試聴できる。また、オーディオブックで読書の楽しみを取り戻した人、本が苦手だったけれど聴く読書で楽しめるようになった人など、さまざまな声も紹介する。入場無料、申し込み不要だが、オープニングイベント「みんなで”読書”を語る夜」(10月16日19時〜20時30分)と、ワークショップ「ショートショートを書いてみよう! 聴いてみよう!〜田丸雅智とつくる、耳で楽しむ物語〜」(10月18日13時30分〜15時30分)は申し込みが必要。