まめ学

6割が就業調整しているけど・・・ 配偶者有りのパート女性のホンネ

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 誰だって“働き損”はしたくない。配偶者がいるパート女性の6割以上が、年収を一定額以下に抑える「就業調整」を実施している一方で、働き損にならないなら、今より多く働きたいと思っている人は多い。野村総合研究所(東京)の就業の実態や意向を把握するためのインターネットアンケート調査の結果だ。

 9月12~13日にかけて、全国の20~69歳でパートもしくはアルバイトとして働く、配偶者のいる女性3,090人を対象に実施した調査。全体の61.9%が、自身の年収額を一定の金額以下に抑えるために、就業時間や日数を「調整している」と回答した。その金額を超えると税や社会保険料の負担額が増え、手取り収入の減少が生じる境目、いわゆる“年収の壁”を意識して、収入がその手前となるように調整しているわけだ。だが、この年収の壁がなくなり、一定の年収額を超えて働いても手取りが減らなくなった場合、8割が現在よりも年収が多くなるように働きたいと考えていた。

 最低賃金の引き上げや人手不足を背景に、パート労働者の時給は年々上昇しているが、年収はほぼ横ばい。その要因として挙げられているのがこの「就業調整」だ。調査主体の同研究所は、働く意欲を阻害する現状の制度や仕組みの改善が急務としている。