おでかけ

世界最大級の淡水魚水族館「アクア・トト ぎふ」の“20周年”企画がスタート  クラゲの魅力を紹介する企画展や、木曽三川の生物多様性を楽しく学べる新施設も

外観

 神秘的なクラゲの魅力を紹介する企画展や、木曽三川の生物多様性を楽しく学べる新施設もオープン! 今年7月に開館20周年を迎える世界淡水魚園水族館「アクア・トト ぎふ」(岐阜県各務原市)では、4月13日からの1年間を“アニバーサリーイヤー”とし、一年を通じてさまざまなイベントや新規展示を開催していく。「世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ」20周年記念サイトも公開している。ゴールデンウイークのお出かけに足を延ばしてみては?

 まずは特別企画展として、「クラゲに夢中! ~きっとあなたも、好きになる♡~」をスタートした。クラゲ飼育の歴史をけん引してきた水族館である「新江ノ島水族館」(神奈川県藤沢市)とコラボレーション。水族館だからこそ観察できる個性豊かなクラゲの世界や生態に触れ、生き物の多様性を感じることができる企画展。淡水域に出現するマミズクラゲをはじめ、木曽三川が流れ着く伊勢湾で見られるクラゲを紹介している。身近な環境に目を向け、川と海のつながりも認識できる展示。1階の特別企画展示スペースで7月7日(日)まで。

フォトスポットで記念撮影(左) 写真提供:アクア・トト ぎふ(右)
フォトスポットで記念撮影(左)、特別企画展(右) 写真提供:アクア・トト ぎふ

 

 また、同水族館内に、新施設「木曽三川 長良川・木曽川・揖斐川の豊かな水辺」が、4月20日にオープン。岐阜県南西部から愛知県北西部と三重県北部の一部にかけて広がる濃尾平野を流れる木曽三川をイメージし、そこで暮らす生き物や多様性を見て・感じて・楽しく学べる展示施設。屋外の解放感あるスペースで、生き物を観察しながら、おさかなにごはんをあげる体験もできる。入館料のみで入場可(おさかなのごはんは別途料金が必要)。

新施設 全体
新設されたエリアの水槽

 そのほかにも、館内プログラムやものづくりワークショップなどを多数用意している。

 「アクア・トト ぎふ」は、東海北陸自動車道の川島パーキングエリアとハイウエーオアシスから成る複合レジャー施設「河川環境楽園」内にあり、高速道路を降りずに入館できる。岐阜を流れる清流「長良川の源流から河口までと世界の淡水魚」をテーマにした4階建ての館内に、約250種2万2000点の生き物や植物を展示し、世界有数の規模を誇る。国内最初の「希少種保全水族館」として、屋内では自然繁殖が難しいさまざまな生き物の繁殖に挑戦している。

水槽
水槽横のアクリル面から魚の生態を観察できる  写真提供:アクア・トト ぎふ

 

 長良川の豊かな自然を緻密に再現した4~3階は、源流部の山中に流れ落ちる滝から人里近くの水辺まで、自然の中に入り込んだような気分で見ることができる。アマゾン川やメコン川などの世界の川や湖の生き物を展示する2~1階では、2メートル近い巨大な淡水魚の迫力ある泳ぎも見られる。入館料は、大人1780円、中高生1400円、小学生900円、幼児(3才以上)500円。

 新施設「木曽三川 長良川・木曽川・揖斐川の豊かな水辺」のオープンを前に、川島東こども園(岐阜県各務原市)の園児約50人を招いて内覧会が行われた。内覧会では、身近に流れる木曽川に生息する魚たちに、地元の園児たちがごはんをあげる体験を実施。ごはんが配られると、魚たちに少しずつ慎重にあげる子もいれば、勢いよくあげる子もいたりと、魚たちとの触れ合いを楽しんでいる様子がうかがえた。水槽横のアクリル面から魚たちがごはんを食べる様子を見た園児たちは「食べた!」「すごいはやい!」などと楽しそうに声を上げ、会場を和ませていた。

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子どもたちの様子を見守る池谷館長(後列) 写真提供:アクア・トト ぎふ

 

 「アクア・トト ぎふ」館長の池谷幸樹氏は、「実際の木曽三川が流れている順に、それぞれの川をイメージした展示をしており、円型の水槽に、自家繫殖させた絶滅危惧種の生き物などを展示しました。普段見ることができない生き物を身近に感じていただけければ。木曽三川の魚たちとの距離を縮めていただき、魚の名前を1つでも知ってもらいたい」とコメント。また、希少種保全活動について、「住んでいる人たちに関心を持ってもらい、共存していくことを皆さんに思い描いてもらわないと希少種保全活動は難しい。今回のような展示を利用して活動へと変化させたい」との意気込みを語った。