神奈川県・鎌倉には神社や寺など日本の伝統的な木造建築が数多く残り、自然豊かな緑がある。このような木造の建築文化を支えているのは、日本各地の森林で育まれた「木」とそれらを使いこなす職人の技だ。一般社団法人木和堂 (鎌倉市)は、子どもたちに森の恵みと知恵を伝える活動の柱として、「鎌倉みんなのけんちく学校」を毎年開催している。
「鎌倉みんなのけんちく学校」では、人が植え、長い年月をかけて丹念に育ててきた森に入り、林業の現場を体験・見学。森で働く人の話を聞きながら、森の空気感やスギ・ヒノキの匂い、倒されたばかりの切株の湿り気など、自分の五感と体で森を感じてもらう。また、倒された木が乾燥・製材・加工されていく中で、硬さや手触りがどのように変わっていくのか、木片からどんな香りがするのか、木造の空間はどのような居心地がするのかなど、全回を通して、子どもたちにさまざまな形で木に触れてもらう。プログラムでは、自らの手と道具を使った本物のものづくりを重視。道具も素材も、すべて職人が扱う本物を使用する。
2024年度プログラムのタイトルは、「つくる!たてる!こわす!小さな木のおうち 職人のわざと木のおうちの建築・解体・再生を学ぶ連続ワークショップ」(全7回)。対象は、小学3年生~高校生。日程と内容は以下の通り
第1回(7月22日午前) 小さなおうちを知ろう
第2回(7月22日午後) 設計のわざ
第3回(7月23日午前) とびらのわざ
第4回(7月23日午後) 解体のわざ
第5回(8月3日午前) 壁のわざ
第6回(8月3日午後) 組み立てのわざ
第7回(8月4日午前・午後) 小さなおうちをつくってみよう
超一流の職人の技を「手」と「五感」でフル体験できるぜいたくで貴重な全7回のワークショップ。問い合わせはメールで。申込みは、鎌倉 みんなのけんちく学校2024の専用フォームから行う。参加費は全7回分で税込み5万5000円。