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『アバター』だけじゃない!? 好みで選べ! お正月映画2023 外国映画編

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 お正月は、家族や友人たちと映画館で“お正月映画”を楽しむ。ウィズコロナとなり、今年はそんな時間が戻ってきそうな気配。しかも、映画史に革命を起こした大ヒット作の13年ぶりとなる続編など、スクリーンで見ておかないと後悔しそうな大作や話題作がそろっている。いざ映画館へ!

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 (C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

 まずは、外国映画から。言うまでもなく今年のお正月映画の主役は、興行的にも話題性でも、そして中身も含めて『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』だろう。世界歴代興行収入1位を誇る3D超大作の13年ぶりとなる続編だ。

 惑星パンドラに再び人類が現れ、森を追われたジェイク(サム・ワ―シントン)とその家族は海の部族に助けを求める。つまり、ジェームズ・キャメロン監督が得意とする海が今回の主な舞台となる。

 押井守が言うように、この13年の間、映像技術で『アバター』を超える映画は生まれなかったのではないだろうか。ところが本作は、それほどの前作のクオリティーを軽々と超えてみせる。

 スクリーンに映る光景がナチュラル過ぎて、架空のはずのパンドラもそこに住む生き物たちも実際にいるとしか思えない。かつてない驚愕(きょうがく)の映像体験なのだ。

 しかも、本作のスクリーン数は、日本記録の1466でスタート。全国にある映画館のスクリーンの4割以上を独占しており、興行面でライバルとなりそうな洋画は見当たらない。そこで、ここからはタイプの違う、客層がかぶらない作品を見ていきたい。

 2022年の夏も『エルヴィス』が大ヒットしたが、すっかり洋画の人気ジャンルとして定着したミュージシャンの伝記ものでは、『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』がある。

 “THE VOICE”と称される圧倒的な歌声で音楽史を彩った歌姫の栄光の半生を、映画『ボディガード』の主題歌など、数々のヒット曲とともに再現する。『ボヘミアン・ラプソディ』のアンソニー・マクカーテンが脚本を手掛けている。

 ミュージカル映画も公開される。『トゥモロー・モーニング』は、ロンドンで喝采を浴びたミュージカル劇の映画化だ。“離婚前夜”の男女に“結婚前夜”の思い出が去来する。ミュージカルスターのサマンサ・バークスとラミン・カリムルーが共演。

 22年のノーベル文学賞に輝くアニー・エルノー原作のフランス映画『あのこと』も話題の一本。中絶が法律で禁止されていた1960年代を舞台に、望まぬ妊娠をした大学生の12週間が描かれる。

 まるでダルデンヌ兄弟の映画のように徹底して主人公に寄り添うカメラが、われわれ観客を彼女と一体化させる。ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した傑作だ。