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ストレートなボクシング映画『春に散る』/米中合作の海洋パニックアクション『MEG ザ・モンスターズ2』【週末映画コラム】

『MEG ザ・モンスターズ2』(8月25日公開)

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 潜水レスキューのプロ、ジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)は、海洋調査チームと共に地球上の最深部であるマリアナ海溝へ潜り、人跡未踏の深海へと向かう。

 そこで彼らは、見たこともない大きさとどう猛さで生態系の頂点に君臨する「メガロドン(Megalodon)」=通称「MEG(メグ)」の群れと、別種の巨大生物に襲われる。テイラーたちは何とか難を逃れるが、それらが観光地のビーチに襲来し、人々を恐怖に陥れる。

 巨大ザメの恐怖を描いた海洋パニックアクション『MEG ザ・モンスター』(18)のシリーズ第2弾。

 前作からは、ステイサムのほか、クリフ・カーティス、ソフィア・ツァイ、ペイジ・ケネディが続投。新キャストとして中国の人気アクション俳優ウー・ジンらが参加した。監督はベン・ウィートリー。

 前作同様、米中合作のため、またもや中国側に忖度(そんたく)したのか、前作のリー・ビンビンに代わったウー・ジンがステイサムと並び立つような活躍を見せる。

 そして、第1作ではなかなか姿を見せなかったメグが、群れになって現れるのは、『エイリアン』(79)から『エイリアン2』(86)と同じパターン。ステイサムの極端なヒーローぶりも笑える。

 このように、全体的に香港のB級映画のようなチープ感が漂うのだが、と同時に、そこがまた面白いと感じさせるところにこの映画の不思議な魅力がある。

 潜水艇で海底を行くシーンとそれに続く危機のシーンでは、先日のタイタニック号見学の潜水艇「タイタン」の事故が思い起こされ、怖さが倍増した。

(田中雄二)