カルチャー

芸術の秋は岡山県で“アート”を浴びるのもいいかも 陶芸を楽しめる美術館もオープン

写真提供:岡山市立オリエント美術館

 

 瀬戸内の温暖な気候に恵まれ、“晴れの国”と称される岡山県。心地よい秋の日差しを感じながら美術館巡りを楽しむのにぴったりの場所。県では、芸術の秋に足を運びたい観光スポットを紹介している。オープンしたての“陶芸を楽しめる美術館”や、温泉地でのアートイベントもあって楽しそうだ。

 岡山市立オリエント美術館は、国内唯一の古代オリエントを専門とする公立の美術館。メソポタミア文明に源を発し、イスラム時代に至るオリエント文化を一堂に紹介している。50万年前の石器から19世紀にかけてのイラン・イラク・シリア・エジプトなどの出土品・美術品約5000点を収蔵。11月24日(月・休)までの期間は、オリエントの古物を取り巻く社会のあり方を解説する小企画展、「古物のひとりごと」を開催している。

 今年7月にオープンしたのは、備前市美術館。800年の歴史を持つ備前焼の里に誕生した、現代陶芸の魅力を伝える。備前焼が主役となるように、展示設備のデザインは極力抑え、自然石やコンクリートなど落ち着いた色調の材料で構成している。3階ラウンジからは国の特別史跡「南大窯跡」や屋上庭園、伊部の町並みも見渡せる。

 10月11日(土)〜12月25日(木)の期間は、開館記念特別展として「備前の現代陶芸:至極の逸品(後期)」を開催。約800年前から連綿と続いてきた伝統をベースに、現在最前線で活躍する気鋭の作家37人の作品が一堂に会する。

 岡山県北部の温泉地、美作三湯(湯原・奥津・湯郷温泉)では、3年ぶり4回目の「美作三湯芸術温度2025」が開催されている。県内外のアーティストが温泉宿などで作品を制作・展示する回遊型アートイベント。温泉の温もり、温泉宿のもてなし、アート鑑賞の感動など、実際に体感できる感覚を“温度”という言葉に託したこのイベントは、12月7日(日)まで開催している。

 ほかにも、岡山県立美術館奈義町現代美術館高梁市(たかはしし)成羽美術館大原美術館など、芸術に浸って過ごせる場所がたくさんある。