
2027年3月19日~9月26日に横浜市で開かれる「2027年国際園芸博覧会」の開催500日前イベントが10月29日、東京都内で開かれ、冒頭あいさつした同博覧会協会会長の筒井義信・経団連会長は「圧倒的な花と緑で会場を彩るとともに、気候変動や生物多様性の喪失など地球規模の課題の解決に向けた行動を世界に発信する重要な機会にしたい」と同博覧会開催の意義をアピールした。
筒井会長は、博覧会を応援する全国多数の人々の顔写真をちりばめて制作された「開催500日前記念グラフィック作品」も紹介。「いま世界でサステナビリティ(地球環境などの持続可能性)という課題に向けたベクトル(の勢い)がやや弱くなっていることを危惧しているが、この作品に集積されている一人一人の突き崩すことができない花と緑への強固な思いがあれば、世界のサステナビリティの向上という地球規模の課題解決に向かっていけると確信した」と述べた。

この日は博覧会公式アンバサダーのタレント芦田愛菜さんも姿を見せ、筒井会長と一緒に「開催500日前記念グラフィック作品」を紹介するなどして博覧会をアピールした。芦田さんは「この博覧会では自然とのつながりや普段感じることができない植物の世界を体感できるということなのでわくわくしている。また自然と共に人間が育んできた知恵や日本が誇る園芸の文化、芸術に触れることができるのも楽しみ」と話した。

博覧会の理念に賛同して協賛する4社のパートナー企業も発表された。協賛額10億円以上を負担する「ダイヤモンドパートナー」は大成建設(東京都新宿区)、協賛額5億円以上を負担する「プラチナパートナー」は明治安田生命保険(東京都千代田区)、Team P-FACTS(大阪・関西万博のユニフォームを提供した滋賀県野洲市のピエクレックスが設立した共同企業体)、横浜銀行(横浜市)の3社が選定された。
博覧会ではパートナー各社の技術などを盛り込んだ大型協賛プロジェクトが展開されるという。この日の博覧会協会の説明によると、博覧会への参加意向を示している国は60カ国で、10月29日時点で「出展契約」を締結した国は8カ国という。

最初に出展契約を締結した国は前回「2023年ドーハ国際園芸博覧会」を開催したカタールで、この日あいさつしたカタール駐日大使のジャベル・ジャララ・アルマッリさんは「2023年ドーハ国際園芸博覧会の開催を通じて、人々の協力、自然への思いやりがあれば、最も過酷な環境でさえも生命あふれる緑の地に変えることをできると思った。2027年国際園芸博覧会は、世界中の来場者が、景観がどのように持続的に美しく進化できるかを体感する場になるだろう。文化、知恵、希望が一つに集うこの機会を共に祝い、500日前のカウントダウンを進める中で、より緑豊かでより幸せな未来を共につくりあげていきたい」と博覧会の積極的な参加を呼び掛けていた。









