カルチャー

「夢をかなえるゾウ」が今度教えてくれるのは? 衝撃のラストが待つ『ガネーシャと死神』

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 夢のかなえ方は、さまざまな本が語っている。でも夢の手放し方も同じくらい大切だと思うことがある。何でも「手放す」というのはなんだか損をするようで、何かに向かって努力するより難しいからだ。新刊『夢をかなえるゾウ4~ガネーシャと死神(文庫版)』(文響社・東京、税込み968円)には、そんな時のヒントが見つかるかもしれない。

 2007年に第1作が出た『夢をかなえるゾウ』シリーズ。今回は初めて、死を正面から扱った作品になっている。家族を愛する平凡な会社員が突然、医者から余命3カ月を宣告されてしまう。絶望に打ちひしがれる彼のもとに降臨するガネーシャ。ガネーシャの力を借りて、家族のために、限られた時間の中で大金を残そうとする主人公だが、事態は思わぬ方向に展開し衝撃のラストへ。

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 コロナ禍や戦争で死を考えることが増えている昨今。今まで「夢のかなえ方」しか教えてこなかったガネーシャが、今回は「夢の手放し方」を教えてくれる。