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普段使用するカートとラックが防災用品に変形 サカセ化学工業が「メタモプラス」発売

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サカセ化学工業 「METAMO+ 防災・変形シリーズ」

 

 サカセ化学工業(福井市)は、日常生活で使えるカートやラックを、災害時にはそれぞれ簡易介助チェア、簡易ブースとして使用できる「METAMO+(メタモプラス) 防災・変形シリーズ」を発売した。

 いつ起こるか分からない災害に備えて必要な物資を蓄えるのは、スペースや費用の面で大きな負担となることから、普段使用でき、もしもの時には防災備品となる商品開発を進めてきたという。同社は、医療機関向けのキャビネットやカートを主力商品としていることから、ヘルスケア市場で培った機能性や操作性、安全性、耐久性などのノウハウを商品群に反映した、としている。

 通常は運搬や集荷、受け付け台、簡単な作業台などとして使用できるカートは、災害時はアルミ製の部材を組み替え、カートの棚板を座面と背もたれに変形すると、高齢者や体の不自由な人、けが人などの介助チェアとして使うことができる。

 陳列や収納に使うラックは、災害時は付属のカバーをかぶせると更衣室や授乳室などプライベート空間となる。カバーは撥水(はっすい)性に優れた生地を使用し、天井部は雨を流す構造となっているため、屋外で簡易トイレスペースなどとしても活用できる。

 商品に収納してある付属の専用工具を使い、カートは作業者1人で約15分、ラックは作業者3人約40分で、それぞれ変形できるという。作業手順は、商品に付いている2次元コードをスマートフォンで読み取ると、動画でも確認できる。

 カートは組み立ての有無などで4タイプあり、価格は9万2000~10万4000円、ラックは自分で組み立てるタイプが21万2000円、組み立ててあるものが22万1000円。