ヤマト、新飛行機体開発の米スタートアップに出資　水面飛行の電動シーグライダーに新輸送手段の期待

　ヤマトホールディングス（東京都中央区）は2023年3月29日、新たな輸送手段とし期待される水面上を飛行する電動機体「シーグライダー」を開発するリージェントクラフト（本社・米国）に出資した、と発表した。

　出資は、投資会社のグローバル・ブレイン（東京都渋谷区）が運営する「KURONEKO Innovation Fund（クロネコ・イノベーション・ファンド）」を通じて実施。シーグライダーは、沿岸都市間を低コストで安全に高速飛行する、旅客・貨物輸送の新たな輸送手段として開発が進められている、という。

　リージェントクラフト開発のシーグライダーは、水面からの離着水時に機体下部から水中翼を伸ばし、振動が少ない安定した低速飛行が可能という。またバッテリー駆動のため飛行中に二酸化炭素を排出しない。2022年に約5メートルの翼幅を持つシーグライダーの無人飛行に成功し、現在、有人飛行に向けた開発に取り組んでいる。

　ヤマトホールディングスは「リージェントクラフトの高い技術力や競合優位性を評価し、出資を決定した。クロネコ・イノベーション・ファンドのポートフォリオ（資産構成）にリージェントクラフトを組み入れることで、新たな輸送手段になりうるモビリティ（輸送能力）の知見を深め、物流ネットワークの高度化に取り組む」としている。