インドの脳・心血管疾患の死亡者を減らせ　オムロンヘルスケアがトライコグ社に出資

　オムロンヘルスケア（京都府向日市）は、インドで心電図解析サービスを開発・提供するトライコグ（シンガポール）に出資し、資本業務提携した、と発表した。オムロンヘルスケアの通信機能付き心電計とトライコグの心電図解析人工知能（AI）を組み合わせた遠隔診療サービスの開発に着手する。

　オムロンヘルスケアによると、インドの死亡要因の1、2位を占めるのは脳・心血管疾患で、今後もそれらによる死亡者数は増加すると予測されている。脳・心血管疾患の主な要因の一つとされる「心房細動」は約4割が無症状といわれ、日ごろの心電図チェックが早期発見や早期治療につながる。

　両社は、潜在的に心房細動のリスクを抱えている高血圧患者向けの遠隔診療サービス開発を行う。かかりつけ医が患者に家庭での心電図記録を推奨し、患者が家庭で記録した心電図データはインターネットを通じて、トライコグの心電図解析AIに送信される。患者は分析レポートを受け取ることができ、異常が確認された場合はかかりつけ医にアラームが届き、タイムリーな治療につながる、としている。