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住宅ローン業務電子化を検証 大和ハウスとNTTデータが実験

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大和ハウス工業×NTTデータ 「住宅ローン業務のDX化に向けた実証実験のイメージ」

 

 大和ハウス工業(大阪市)とNTTデータ(東京都江東区)はこのほど、地域金融機関1行の協力を得て、住宅ローン業務の電子化に向けた実証実験を始めた、と発表した。

 住宅ローン申請者、住宅事業者、金融機関の3者間のやりとりを電子化して情報を共有、住宅ローン業務の効率化を目指すという。

 住宅ローン業務は現在、申し込み、事前審査、申請、審査、融資実行などバリューチェーン全体でデジタルトランスフォーメーション(DX)が遅れている。紙や電話、ファクスなどでのやり取り、スケジュール調整など、デジタル化が進んでいないことによる住宅事業者と金融機関の負担が大きい。デジタル化を進めることで、住宅ローン申し込み者への細かいフォローやサポートの時間を作り出し、一方で効率化におる利益率向上を目指す。

 実証実験では、住宅ローンの審査状況を専用のウェブページやアプリで3者が共有、リモート面談やチャットなどを活用する。ほかにも、預貯金紹介電子化サービス「ピピットリンク」との連携や、マイナンバーカードを活用して自動入力可能とするなどを行う。

 実証実験は2023年7月31日まで行う。大和ハウス工業とNTTデータは「本構想に賛同いただける住宅事業者、金融機関を募り、業界全体の業務効率化、利用者の利便性向上を目指す。将来的には、マイナンバーカードを活用した個人属性情報や公的書類の連携、住宅事業者の顧客管理システムとの連携、損害保険会社との連携による火災保険販売のデジタル化など、住宅ローン業務に関する総合プラットフォームへの拡張を目指す」としている。