社会

信組の共同システム稼働 顧客の利便性向上などに期待

全国信組共同センター第7次システム稼働式でテープカットする関係者=千葉県白井市
全国信組共同センター第7次システム稼働式でテープカットする関係者=千葉県白井市

 

 信用協同組合の共同金融システムを一新したことを祝う「全国信組共同センター第7次システム稼働式」が5月10日、千葉県白井市で開かれ、関係者約20人が、新システムを生かし、顧客の利便性向上や各信組の業務効率化などに努める決意を新たにした。
新たな金融システムは5月7日に稼働。全国145の信組が活用するシステムを、ITを活用した「フィンテック」など革新的な金融サービスの展開にも対応できる柔軟構造のシステムに改良したほか、共有化によるサーバー台数の削減や為替ハードシステム・データ伝送機能の統合などで、システム運用のコスト低減にも努めた、という。

あいさつする全国信用協同組合連合会の内藤純一理事長

 稼働式であいさつした全国信用協同組合連合会の内藤純一理事長は「今回の7次システムは、8年前に稼働した6次システムに比べ、内容は高度化した。フィンテックの展開やタブレット端末との連携強化など金融サービスの付加価値を高めることが目的だ。顧客の利便性向上や信組業務の効率化につながるシステム更改であり、今後の信組業界の発展に寄与する」と述べ、新システム稼働に大きな期待を寄せた。

あいさつするNTTデータの本間洋社長

 新システムを構築したNTTデータの本間洋社長もあいさつし「(今回のシステム更改は)丸3年がかりの一大プロジェクトだった。コロナ禍で対面会議が制限される中、オンラインを活用するなど、これまでと異なる苦労があった。これからも信組業界のサービス向上のため、NTTグループ一丸となってシステム向上に取り組みたい」と話した。
新システムを運用する信組情報サービスの米谷達哉社長は「無事に稼働できてよかった。システムの更改に伴い、タブレット端末を使ったサービスが全国の信組で行われるだろう。顧客の利便性を高める意義のあるシステムになった」と語った。