カルチャー

下請けの本音を知ってほしい! “判抗”するハンコ

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 買いたたきや理不尽な返品など、発注側が優越的な地位を利用して不当な要求をする「下請けいじめ」。取引停止などの報復行為を恐れて本音が言えず、泣き寝入りしているという現状も少なくない。そこで、下請け企業の言えない本音を代弁するハンコ「言いづら印」(岡田商会・大阪市)が誕生した。本当に押せるかどうかは別だが、手元でちょっと留飲を下げたり、LINEでちゃかしつつ本音を伝えられたりするかもしれない。

 「御社都合で受領拒否しないで」「期日までに支払って」「不当な返品はやめて」「そんなに安く出来ません」「それ報復措置ですよね」「やり直しならお金払って」など、印影をよく読むと、下請け企業のつらい本音がデザインされている。「社判の代わりに請求書などに押すことで、『言いづらいんですが・・・』というニュアンスも含めて言えない本音を遠回しに伝えます」と同社。紙に押す印鑑版だけでなく、電子文書での不当な要求に“判抗”するデジタルデータ版や、LINEでの不当な要求に“判抗”するLINEスタンプ版もある。

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 ハンコ素材は、全面ブラックな黒水牛21ミリ角。ブラックな関係性を表現するためにあえて黒水牛にしたのだそうだ。ハンコ版は税込み3500円。デジタルデータ版は同1650円、ラインスタンプは120円。