カルチャー

ベートーベン渾身のオペラ「フィデリオ」をライブビューイング メトロポリタン・オペラの最新ステージ

 ニューヨークのメトロポリタン・オペラの最新ステージを日本で楽しめるライブビューイングが、4月5日から1週間限定(東劇のみ2週間)で公開になる。ベートーベン唯一のオペラ、「フィデリオ」だ。演出はドイツ舞台芸術協会の会長、ザルツブルク音楽祭の芸術監督などを務めた演劇界の大御所、故ユルゲン・フリム氏の人気プロダクション。

 フランス革命前後に人気を博した「救出オペラ」を基に、究極の夫婦愛を描いた作品。スペインのセビリヤ近郊にある国事犯の監獄が舞台。牢番ロッコの娘マルツェリーネは、父の助手フィデリオに恋しているが、「彼」の正体は獄中の夫、フロレスタンを助け出すため男装している彼の妻レオノーレ。フロレスタンは監獄の所長ドン・ピツァロの悪事を暴こうとして、逆に投獄されてしまった。司法大臣ドン・フェルナンドの視察があると知ったピツァロは、フロレスタンを殺そうと監獄へ下りるが、その前に立ち塞がったのは、「フィデリオ」ことレオノーレ。ベートーベンが9年の歳月を注いだ渾身(こんしん)作だ。上映館は東劇、新宿ピカデリーほか全国21館。