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没後50年記念企画展「The Great DOMOTO―堂本印象の家族たち―」 京都府立堂本印象美術館で10月9日から

 

 京都市にある「京都府立堂本印象美術館」で10月9日(木)~12月21日(日)の期間、没後50年記念企画展「The Great DOMOTO―堂本印象の家族たち―」が開催される。同美術館と京都府、京都新聞(京都市)の共催。

 京都御所の近所で江戸時代から続く造り酒屋の三男として生まれた堂本印象(1891~1975)には、8人の兄弟妹がいた。長兄の寒星(かんせい)は古典芸能評論家、次兄の漆軒(しっけん)は漆芸家、さらに印象の義弟には、森守明(もりしゅめい)、三輪晁勢(みわちょうせい)ら日本画家、そして甥には洋画家の堂本尚郎(ひさお)などがおり、まさに類まれなる芸術一家。華やかに見える堂本一族だが、印象が10代の頃に家が没落したため、印象は学校を出ると一家の大黒柱となって家族を養った。そのことから、弟妹たちは生涯にわたり、芸術の道に専念する印象を支えたという。

 同企画展では、印象没後50年を記念し、芸術にたずさわる一族の芸術作品や、印象が家族をモデルに描いた作品を紹介する。印象の家族へのあたたかなまなざしにも注目。妹と姪をモデルに描いた「婦女と卓子」は同館初公開。また、亡くなった母の四十九日の法要のため、72歳の印象が自ら制作した阿弥陀如来坐像や、甥である尚郎が洋画家に転向する前に描いた日本画など、初公開となる貴重な作品の数々も展示する。

 関連イベントとして、10月25日(土)・11月29日(土)14時からの担当学芸員によるギャラリートーク(参加費・申込不要、要観覧券)や、11月1日(土)17時開場・17時30分開演・19時終演予定の弦楽四重奏による室内楽コンサート(3000円)も企画されている。申し込みなど詳細は美術館ホームページに掲載している。

 京都府立堂本印象美術館の開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。休館日は月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌平日が休館)。入場料は大人580円、高大生450円、65歳以上290円(公的証明書が必要)。