安全に食べられる期限を定めた「消費期限」と異なり、おいしく食べられる期間とされる「賞味期限」は期限を過ぎてもまだ食べられる。でも包装に明示された年月はやはり気になってしまうという消費者は少なくない。フードロスが社会問題となっている中で、農林水産省は賞味期限表示の適正化を呼びかけており、容器包装を改善したり製造法を変えたりして、そもそもの賞味期限を延長しようという製造者側の努力が増えている。
例えば蒸し豆や煮豆を作っているマルヤナギ小倉屋(神戸市)は、全国のスーパーや小売店で販売している「おやつ蒸し豆」シリーズの賞味期間(常温60日)を、4月1日製造分から常温90日に延長する。商品の品質や安全性、おいしさに問題がないこと検証し確認できたためだ。同社ではすでに昨年、おいしい蒸し豆シリーズ5品(おいしい蒸し豆蒸し大豆、蒸し黒豆、蒸しサラダ豆、蒸しひきわり大豆、大容量蒸しサラダ豆)と、マルヤナギwith日本の農家さんシリーズ1品(国産サラダ蒸し大豆)の賞味期限を延長しており、サプライチェーン全体での食品ロス、家庭でのストックなどによる賞味期限切れ、廃棄物処理コストなどの削減に貢献したいとしている。