カルチャー

明治の横浜から昭和の芝浦、失われた倉庫を求めて 倉庫写真アルバム『ロストロフト』

 明治の横浜から昭和の東京・芝浦へと、失われた時と風景をたどるショート・トリップ写真集。建築写真のスペシャリスト、安川千秋氏が1980年代から4×5カメラを担いで撮りためてきた、地元・横浜~横須賀の消えゆく倉庫風景の写真集『ロストロフト 横浜-横須賀-芝浦』 (カンゼン)が、このほど発売された。

 明治の開国時代のシルク産業のための帝蚕倉庫にはじまり、富国強兵政策を支え、アメリカ軍の接収時代もあった横須賀の倉庫群、今は「横浜赤レンガ倉庫」として観光スポットになった新港埠頭、次期都市開発のため姿を消しつつある山下埠頭。そして、80年代の東京湾の湾岸風景の残像ともいえる大黒埠頭と芝浦。新しい都市と流通のため、気づかないうちに姿を消していく、「用の美」に満ちた倉庫風景が記録されている。

まるで音楽が聞こえてくるような、LP レコードサイズ(31×31cm)の写真集。88ページ。税込み5000円。