ゴルフのパンパシフィック大学スーパーリーグbyNIGITAは5日、静岡県三島市のグランフィールズCC(男子7219ヤード、パー71、女子6164ヤード、パー71)で最終ラウンドが行われる予定だったが、台風の影響によるコースコンディション不良のため中止となった。
前日までの成績で順位が決まり、団体は男女とも地元日大が優勝した。男女混合で争われた個人は田村軍馬選手(東北福祉大)が初制覇となった。
朝から強い雨が降り、その後雷雲もかかる悪天候の最終日。早々と競技の中止が決まり、クラブハウスで表彰式などが行われた。男子団体は昨年の第1回大会を制した日大が2連覇達成。初日は東北福祉大に先行され2位だったが、2日連続68を出した小林翔音選手らの活躍で逆転し、最終的には東北福祉大に4打差をつけた。
小林選手は個人戦で2年連続の2位に食い込んだポイントゲッター。「ショット力がまだまだ足りなくて、今年も個人優勝の届かなかった。でもチームとして力を合わせて優勝を勝ち取れた」と、責任を果たせた充実感をのぞかせた。
女子の日米両ツアーで勝ち星を挙げた双子の岩井姉妹の弟、岩井光太選手も69、69と安定した内容でチームに貢献した。2位は東北福祉大、3位には早大が入った。4位ロングアイランド大、5位ケント州立大、6位メイヌース大。
女子団体の日大は、初日5打のリードを奪われたカリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)を逆転し、初優勝を勝ち取った。主将の市村杏選手が70、71。初日65で個人戦トップ発進の倉持凪選手が、2日目は72にまとめるなど、大崩れするメンバーがいなかったのが勝因となった。
4年生の市村選手は「UCLAに勝てたのは大変光栄。日大はチームみんなが前向きで、励まし合って高めていけるチーム。一人一人が一打一打集中してできた結果」と胸を張った。
1打差の2位はUCLA、さらに1打差の3位に明大が入った。4位福井工大、5位東北福祉大、6位大手前大。
個人戦の田村選手は初日、2日目と一つもボギーをたたかず、計13個のバーディーを挙げる安定感だった。昨年の日本学生選手権以来の個人タイトルに「ショットがいい感じに戻ってきて、ストレスの少ないゴルフができた。ノーボギーがうれしい」と満足そう。将来の夢はマスターズ・トーナメント優勝で「日本で一番になって、海外でも活躍したい」と語った。
個人戦で最上位女子となった茶木詩央選手(明大)には、国内女子ツアーの延田グループ・マスターズGCレディース(10月23日開幕・兵庫県マスターズGC)の出場資格が付与された。茶木、倉持、メイ・ホアン(UCLA)の女子3人が3位に入ったが、2日目のスコアの比較で68の茶木が最もよかった。
過去3度の国内ツアー出場ですべて予選落ちだったという茶木は「今度は決勝進出を目指したい。今回、海外の選手と一緒に回って勉強になった。これを生かして成長したい」と意欲的だった。