NHKで放送中の連続テレビ小説「らんまん」。30日に放送された第65話では、主人公・万太郎(神木隆之介)の祖母で、長い間峰屋の当主を務めたタキ(松坂慶子)が天国に旅立った。タキを演じた松坂から、前半のクライマックスとなる13週(6月26日~30日)を演じての感想が届いた。
松坂は「65回の大座敷のシーンではタキが分家に謝りました。お殿様が土佐を出ていくというような時代の移り変わりをだんだんと感じているのだけれども、このときは、『本家・分家と言っていて悪かった。これからは上下の別なく互いに手を取って商いに励んでほしい』というタキさんの変貌ぶり。柔軟な気持ちや時代のことも理解して、年を重ねていったタキさんもすてきですね」と語った。
また、「同じ回で、万太郎にお礼を言うところがあります。これは一貫したタキさんの気持ちだったと思います。天寿を全うする時期にきてしまったけれど、かけがえのない孫の万太郎であり、そういう存在を得ることができたタキさんは幸せだと思います」としみじみ語った。
最後のシーンは、桜の開花時期に合わせて高知で撮影したという。松坂は「立派な桜がとてもきれいでした。万太郎と一緒に見ていた桜は病気で直すことはできないけれど、挿し木をして残した桜がいつか咲き誇るようにというせりふにもあったように、タキさんの晩年が、孫の万太郎の成長を楽しみにしているという、当時の女性の一生を演じられたなと思いました」とコメント。
続けて、「タキさんはついにこの世を去りましたが、万太郎と寿恵子(浜辺美波)、綾(佐久間由衣)と竹雄(志尊淳)のそれぞれの夫婦が新たな時代を作っていきます。その様子を楽しみに、今後も『らんまん』を見ていただければうれしいです」と視聴者にメッセージを送った。