![サントリーが12月に発売する「のんある晩酌 ハイボール ノンアルコール」。](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2022/10/b8eeae4abe25b910f0759109939ee0ae.jpg)
「ノンアル」というだけで通じてしまうほど「ノンアルコール飲料」はすっかり定着したようだ。サントリー(東京)が実施した調査では、ノンアルコール飲料市場は、7年連続して伸び、2021年は前年比115%と伸張、「過去最大規模」になったという。以前は「車の運転」を理由に外出先で仕方なく飲む人が多かったが、近年は健康志向やコロナ禍を背景にした家飲み需要の拡大で、サントリーのノンアルは9割が家庭用だという。
「ノンアルだって、乾杯だ。」を2022年の戦略に打ち出しているサントリーは10月19日、ラインアップの拡充と新規カテゴリーの提案について説明するオンライン会見を開催。林正人・取締役常務執行役員戦略本部長らが新たな戦略を明らかにした。
![ノンアル商品を手にする(左から)村上商品開発研究部長、林戦略本部長、鈴木RTD・LS事業部長。](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2022/10/0cdfefad0eb7997c551bc61ddb5e2a50.jpg)
ウイスキーらしさを実現
2022年12月6日に投入する「新規カテゴリー」は、「のんある晩酌 ハイボール ノンアルコール」だ。ハイボール市場は好調さを維持しており、ノンアルハイボールを発売している飲料メーカーも多い。1899(明治32)年に創業、ウイスキーを日本に定着させ「洋酒文化を創造した」と自負するサントリーだが、ノンアルについてはビール、RTD(酎ハイなど)、ワインをラインアップしてきたものの、ハイボールの投入は初めてとなる。
これについて、登壇した村上悦郎・執行役員商品開発研究部長は、「製造が難しかったので時間がかかった」とした上で、「厳選したウイスキーを、極力熱をかけずに脱アルコール処理した。サントリーのノウハウを生かしたウイスキーらしい芳醇(ほうじゅん)さを実現できた」と説明。鈴木あき子・執行役員RTD・LS事業部長は「ハイボールをリードしてきたサントリーが、おいしいもの、納得できるものを世に問うための商品が技術的にできるようになった」と話した。
「のんある晩酌 ハイボール ノンアルコール」は、350ミリリットル缶で数量限定発売。希望小売価格は171円。サントリーは、外でハイボールを飲用したり、缶を購入したりする人は約1400万人と推計。「ハイボールが好きなのにノンアルでは選択肢がない」「ノンアルの中でハイボールを選びたい」という声に応えたとしている。
「ワインの休日(ロゼ)」も追加
![ラインアップに加わる「ノンアルでワインの休日(ロゼ)」。](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2022/10/51cb34bdc9ff97daa4768d934bd2fc5e.jpg)
ノンアル戦略のもう一つ、ラインアップの拡充については、今年3月に発売した「ノンアルでワインの休日」の「赤」「白」に続いて、12月6日に「ロゼ」を新発売する。350ミリリットル缶で、参考価格は162円。
新商品を12月に投入することについては「忘年会シーズンを意識した」と説明。12月には東京・新橋でイベント「のんある忘年会酒場」を開催する。「洋酒文化」を浸透させたサントリーは「0.00%でお酒を飲む人も飲まない人も一緒に楽しめる文化を創造する」と“ノンアル文化”の定着を目指している。
![売り場ではノンアルコール飲料の商品が並んでいる。](https://d10tw3woq6mt3i.cloudfront.net/wp-content/uploads/2022/10/1643b813049bdac01b8c964fd96466b0.jpg)