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のん「本当に現実世界にもこんな場所があったらいいなと思うような、幸せが詰まった作品」 「ポケモンコンシェルジュ」【インタビュー】

 株式会社ポケモンとNetflixによる初の完全新作プロジェクト、Netflixシリーズ「ポケモンコンシェルジュ」が12月28日から配信中。本作は、ポケモンがお客さまとして訪れる南の島“ポケモンリゾート”を舞台に、新米コンシェルジュのハルがポケモンたちのお世話に奔走しながら、本当の自分らしさに気付いていく様子を描くストップモーション・アニメーション。ハルの声を担当したのんにポケモンに対する思いや、作品について聞いた。

コダックとのん

-今回は、ポケモンコンシェルジュのハルの声でしたが、演じる上でどのようなことに気を付けましたか。

 ハルちゃんは、一生懸命で真面目に突き進んでいく、ちょっと不器用なキャラクターですが、好きなポケモンにはとことん甘いという、人間味あふれる面もあるので、いろいろな出来事に一喜一憂するさまがちゃんと表現できるようにと思いました。

-ハルの声を演じる上で、監督といろいろと話したと思いますが、こういう声を出してほしいというオーダーはありましたか。

 まだアニメーションができていなかったので、キャラクターデザインやポケモンリゾートの設計図を見せていただいて、そういう部分を共有した上で、スタジオでやりながら演出していただくという感じでした。

-この企画を聞いた時は、どういう印象を抱きましたか。

 バトルものではなくて、ポケモンが癒やしを求めに来る場所があって、そこで主人公が働いて、ポケモンにいろいろと教えてもらったり、いたずらされたり、癒やされたりというところにリアリティーが感じられて、本当に現実世界にもこんな場所があったらいいなと思うような、幸せが詰まった作品だと思いました。

-以前『この世界の片隅に』(16)の時もお話を聞きましたが、声の仕事は、普段の俳優の仕事とは少し違うと思いますが、のんさんにとって、声の仕事はどういう位置付けになるのでしょうか。

 私の中では、実写の作品を選ぶ時とあまり変わらないです。表現方法はもちろん違うので、演技をするときにどうやるかという部分ではアプローチが変わってきますけど、作品に対する考え方としてはあまり変わらないです。

-ハルとのんさんの見た目がちょっと似ているような感じもしましたが、ご自分ではどう思いますか。

 見た目、似ていますかね? 手足や首がすらっとしているところは似ているかな。そんなわけない(笑)。

-もともとポケモンに興味があったり、接点はあったのでしょうか。

 ポケモン世代なので、ゲームをやり込んでいましたし、アニメとかも見ていました。思い入れも強かったので、今回のお仕事はすごくうれしかったです。ポケモンが大好きで、毎日ポケモンをやっているような子どもでしたから、本当にうれしくて。決まった時はガッツポーズをしました。

-ポケモンの中で好きなキャラクターは?

 今はコダックです。今一番の推しです。特にお尻が好きです。ストップモーション・アニメーションで実態があるコダックが動いて、茂みの中に隠れてお尻だけ出ているとか、その動きやフォルムが本当にかわいくて、ぎゅっと心をつかまれました。

-今はコダックということですが、推しの遍歴はありますか。

 ミュウツーやグラードンとか。かっこいい系ですね。伝説のポケモンに憧れていました。やっぱりバトルをしていると、強そうでかっこいいやつが一番みたいになってきます。

-今回の、カラフルで独特の質感や動きがあるストップモーション・アニメーションについてどう思いましたか。

 ポケモンたちがかわいいし、実在感があっていいなと思いました。本当にリアルに感じられるポケモンたちの世界観がすてきだなと。あとは、美術や空間がすごくおしゃれで、見ていて心地いいなと思いました。撮影現場にもお邪魔しましたが、このサイズ感で撮っているんだとか、映像にこの実在感が表れているなという感動がありました。ポケモンたちは人形なんだけど、今にも動き出しそうな感じがしました。