まめ学

遠い国のできごとではない 人道危機への関心高まる

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 第二次世界大戦後77年にわたって平和を享受してきた日本。戦争、地域紛争、飢餓や人道危機は「遠い国のできごと」だったという人が多い。だがここ数カ月のウクライナとロシアの戦争が、日本人の危機感を増幅させている。日本赤十字社(東京)が実施した「ウクライナ人道危機と支援に関する調査(2022年)」では、多くの人がウクライナでの戦争の影響を実感し、寄付や募金などの支援活動をしていた。

 全国の1,200人を対象に7月4~6日に調査。ウクライナ人道危機発生後に「海外で発生している紛争や人道危機」への関心が高まったり、一歩進んで「日本で発生するかもしれない紛争や人道危機」についても考えたりするようになった人は6割を超える。日常生活でウクライナ人道危機の影響を感じる人も多く、「電気やガスの料金が増えた」(46.5%)「食費の支出が増えた」(37.4%)など物価に関する回答が上位に挙がった。「ウクライナやロシアに関する報道やSNSを気にするようになった」(39.7%)人も多く、現地やウクライナ避難民に関する支援をした人は40.3%にのぼった。