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コシヒカリだけではないおいしいお米を食べませんか? 日本穀物検定協会が「2022年度コメ食味ランキング」を発表

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 ブランド米といえばいまやコシヒカリだけではなく、各地においしいおコメが誕生している。そんなおコメのおいしさを図る一つの物差しとなっているのが、日本穀物検定協会(東京)が毎年まとめている「食味ランキング」。

 このほど発表された「2022年度産米の食味ランキング」によると、最高級米の特Aを新たに獲得したのは鳥取県産「星空舞」と岡山県産「にこまる」(県南)の2銘柄だった。

 鳥取県のどの市町村からも天の川が見えるといい、そんな澄み切った空気と豊かな自然から生まれたのが、星のように輝くお米「星空舞」だと同県はPRしている。
 自慢は「際立つツヤ、跳ね返る食感、透き通る甘み」(JA全農とっとり)。
 「星空舞」は2018年にデビューした鳥取県オリジナル品種のおコメだ。

 特A獲得記念フェアが東京で3月26日(日)まで開かれている。参加店舗は「和食とお酒 きいろ 青山店」(港区北青山:03-6434-0695)、「GYRE .FOOD uni」(渋谷区神宮前:03-6803-8699)、「はし田屋 本店」(渋谷区渋谷:03-5774-4105)など。

 もう一つ新規に特Aを獲得したのが岡山県産「にこまる」(県南)。
 暑さに負けないように改良と研究を重ねた末に生まれたのが「にこまる」で、西日本を中心に栽培されており、栽培が一番盛んなのが岡山県。粒が丸々としておいしそうで、食べた人が思わず笑顔になってしまうほどおいしいことからのネーミングだという。

 「にこまる」は「粒が大きく噛み応えがあり、しっかりした味わいがある・・・どんな料理にも合うが、なかでも特に合うとされているのが洋食」(ウェブサイト「RiceFreak」)。

 2022年度産米の食味ランキングで最高位の特Aを獲得したのは出品数全体(152銘柄)のうち40銘柄だった。特Aは出品全体のおよそ3割を占めている。

 日本穀物検定協会は、専門パネルにより供試品と同協会が定めた基準米について①外観②香り③味④粘り⑤硬さ(柔らかさ)⑥総合評価――の6項目に関して比較評価している。必要サンプル量は1点につき玄米3キログラム。

 2022年産米の特Aの銘柄数は40と前年より2つ減少。北海道産「ななつぼし」と佐賀県産「さがびより」は13年連続での特Aだ。新潟・魚沼産コシヒカリは5年連続の特Aとなった。品種別ではコシヒカリが8、にこまるが6、つや姫が4、きぬむすめが3だった。

 Aとなったお米の銘柄数は91で、前年の88より増加。A’は前年が22だったが今回は21とほぼ横ばい。BとB’は該当する産地品種はなかった。

 米の食味ランキング試験で初めて対象となったのは福島の「里山のつぶ」でAという結果になり、そして茨城の「ふくまる」はこちらもAという評価だった。

 1951年4月、食糧配給公団による米穀の配給制度が廃止され、民営の卸・小売りによる販売制度に移行。米穀流通の円滑化のために、政府と民間の間に公正な第三者検定機関が必要となり日本穀物検定協会は誕生した。