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【週末映画コラム】“原爆の父”と呼ばれた男は一体何者だったのか『オッペンハイマー』/80年代と現代が交錯しながら合体している『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』

『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』(3月29日公開)

『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』

 真夏のニューヨーク。大勢の人々が海水浴を満喫する中、海の向こう側から突如として巨大な氷柱が大量に現れ、街は一瞬にして氷に覆われる。

 ゴーストバスターズとしてニューヨークの人々をゴーストたちから守ってきたスペングラー一家は、その元凶が全てを一瞬で凍らせる「デス・チル」のパワーを持つ史上最強のゴーストであることを突き止め、戦いを挑むが…。

 1980年代に一大ブームを巻き起こした「ゴーストバスターズ」シリーズの第3作として製作された『ゴーストバスターズ アフターライフ』(21)の続編。

 『モンスター・ハウス』(06)のギル・キーナンがメガホンを取り、前作で監督をしたジェイソン・ライトマンがキーナンとともに脚本を手がけた。そんなこの映画は、前2部作を監督したジェイソンの父でもある故アイバン・ライトマンにささげられている。

 舞台を、前作のオクラホマの田舎からオリジナルのニューヨークに戻し、前作からのポール・ラッドをはじめとするスペングラー一家と、オリジナルメンバーのビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、アーニー・ハドソンという新旧のバスターズが一丸となってのゴースト退治が見どころになる。

 つまり、日本のドラマ「不適切にもほどがある!」と同じように、80年代と現代が交錯しながら時代を超えて合体しているところが面白いのだ。

 オリジナルで憎まれ役の役人を演じたウィリアム・アサートンが市長に出世していたのには笑ったが、どうせならリック・モラニスにも出てほしかったと思ったのは望み過ぎか。

(田中雄二)