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「大切なことを言葉にしないと、自分の愛する人たちにどんな影響を与えるのかということを描きたいと思いました」『クリード 過去の逆襲』マイケル・B・ジョーダン【インタビュー】

-監督をしたことで、俳優としての自分に何か影響する部分はありましたか。また、今後撮ってみたい映画はありますか。

 次回作として、二つイメージがあります。キャラクターに引っ張られるような、映画祭系の割と小規模なもの。また、一つの世界を一から作るタイプの映画が大好きなので、それは大掛かりなものになると思います。方向性としてはそのどちらかだと考えています。今回、学んだことは、ペースとリズム、特に編集作業でした。ポストプロダクション(撮影後の仕上げ作業)は全く違う映画を作っている感覚で、「もうワンテイク撮っておけばよかった」とか「もう少しカメラを寄せていたら…」などと思ったりしました。次の映画を撮影するときは、俳優としてそれを考えると思います。監督が使えるオプションをたくさん提供したいと。そうすれば編集の段階で選択肢が増えることを知りました。

-シリーズ3作で主演し、今回は監督までしたわけですが、あなたにとって、「クリード」というシリーズ、アドニスというキャラクターはどんな存在になりましたか。

 すごい質問ありがとうございます。自分のレガシーの一部になったと思いますし、自分にとってとても重要なものです。子どもたちが「クリード」を見て、アドニスに憧れてくれます。中には「ロッキー」を見たことがない子どもたちもいるので、「ロッキー」が初めて登場してきたときの子どもたちやファンの気持ちがどんなものだったのかということに思いをはせます。約50年間、今でも愛され続けている「ロッキー」の、自分にとってのバージョンが「クリード」なんです。だから自分にとっては特別な存在です。今はその世界をさらに広げる機会があって、アニメ、漫画、リミテッドシリーズ、テレビのスピンオフなど、いろんな新しいストーリーテリングの方法があるので、「クリード」をさらに広げていきたいと思っていますが、くさいことはしたくありません。なので、もしおかしいと思ったら、連絡してください。すぐにやめますから(笑)。約束ですよ。

(取材・文/田中雄二)

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