エンタメ

松本穂香「“推し”がいるってすてきなこと」 ”推し“への思いが高じて家政婦になりすました主人公を熱演「ミワさんなりすます」【インタビュー】

(C)エンタメOVO

-ここで改めて、本作のオファーを受けたときのお気持ちをお聞かせください。

 面白いテーマで、楽しそうな作品だと思いました。原作(青木U平氏の漫画)を読んでみたら、少しシュールな感じもありながら、どこかドキドキするような、面白くて笑えるという、いろんな要素を詰め込んだ印象で。演じる上では、そういう原作のニュアンスをうまく表現できたら…と思っていました。

-ミワさんが八海様にハグされて失神する場面なども、原作に忠実に描かれていますね。

 “推し”と急接近して、同じ部屋に閉じ込められたり…というファンタジーな要素が全体的に強いんですけど、演じる上ではやり過ぎてもダメで、かといって普通にやっても面白さが伝わらないので、その辺のさじ加減が難しかったです。ミワさんとしては、ただ一生懸命なだけで、決して面白くしようとしているわけじゃないんですよね。それが、ちょっと引いて見たときに、面白おかしく見えるということで。だから、演じる際には狙いすぎず、その都度、監督や周りの方と加減を相談しながらやっていました。

-現場の様子はいかがでしたか。

 私は主演の場合でも、どちらかというと「自分が現場を引っ張っていこう」というタイプではないんですけど、今回は、明るい方たちがそろったキャストやスタッフの皆さんに助けられました。堤さんはもちろん、片桐はいり(八海邸のベテラン家政婦・一駒和枝役)さんも楽しい方ですし、恒松(祐里/ミワさんがなりすましている“美羽さくら”本人役)さんはいつも元気で、山口(紗弥加/八海のマネジャー、藤浦華純役)さんは周りをぱっと明るくしてくれる方ですし。それぞれの役はもちろん、ご本人もすごく魅力的な方たちばかりだったので、そういう意味では、めったにないくらい楽しい現場で、毎日、笑って過ごすことができました。

-そういう現場の明るいムードは、作品からも伝わってきます。それでは最後に、放送を楽しみにしている視聴者へのメッセージをお願いします。

 月曜から木曜まで1日の終わりに15分、その日あった嫌なことをクスッと笑い飛ばしてくれるドラマになっていると思います。原作はまだ連載中なので、今回のドラマは途中からオリジナルの展開になっていきますが、その点は原作をご存じの方も、また違った作品として楽しんでいただけるのではないでしょうか。また、ミワさんの家のセットなども、美術さんが遊び心を持って飾り付けしてくださったので、そういう部分も、一時停止してじっくりご覧いただけたら、一味違った面白さが見つかると思います。ぜひ1日の終わりに、気軽に楽しんでください。

(取材・文・写真/井上健一)