アメリカの作家ピーター・ブラウンによる児童文学「野生のロボット」シリーズを原作に、野生の島で起動した最新型ロボットが愛情の芽生えをきっかけに運命の冒険へと導かれていく姿を描いた、ドリームワークス・アニメーションによる長編アニメ映画『野生の島のロズ』が、2月7日(金)から全国公開される。本作の日本語吹き替え版でロズに育てられる「ガンのキラリ」の声を演じた鈴木福に話を聞いた。
-本編を見た感想は?
すごくいいお話だと思いました。最初に思い描いていたポスターから出てくるイメージとはちょっと違いましたが、「すごくすてきな作品を見させてもらったな」というのが最初の印象です。
-どんなところがイメージと違ったのですか。
ただハートフルなだけではなくて、ちょっとハラハラするような場面があったり、ロボット対動物たちみたいな構図が生まれたり、キラリの成長もすごくすてきな描かれ方をしていると思いました。
-今回のアフレコで大変だったことはありましたか。
キラリはロボットのロズに育てられたということで、ちょっと難しい言葉というか、普通はしゃべらないような言葉をしゃべったりします。あとは「ガチャ」みたいなちょっとした動作音も言葉で言っているので、それを表現するのが難しかったです。
-吹き替えは普段の演技とは違いますか。
やっぱり顔が出ないので、その分声色で表情豊かに、少しオーバーな感じで演じなければというのはありました。でも変にやり過ぎず、しっかりと張りのある声を出していればそこは大丈夫なのかなと。最初は幼い声なのでそこも探りながらやりました。
-キラリと自分に共通点はありましたか。
キラリは、とても前向きでポジティブなキャラなので、そこが割と自分と似ているかなと思います。それから、嫌なことがあって葛藤はしながらも、その次に向かう時には、えいって進んじゃったら進めるみたいなところは結構近いかなと思います。
-キラリから学んだことはありましたか。
彼の強みは、ポジティブで強い精神力を持っているところだと思います。さらに、人と違うことを受け入れる心の広さや、ひたむきに頑張れる力も持っている。もし彼が人間だったら、本当に尊敬できるし、何てパワーのある人なんだろうと思います。僕らは普段、鳥たちが泳いでいるところや飛ぶところを何げなく見ていますが、そこに行くまでの過程があって、泳げない鳥や飛べない鳥もいるんだろうなと思います。僕らは目にしたものでしか判断していないし、その奥にある鳥たちの姿に思いをはせる機会もなかったので、すごく面白いと思いました。
-今回、吹き替えをする際に気を付けたことや心掛けたことはありましたか。
年齢感というか、フレッシュさみたいなところは、多分自然と出てくるものがあったと思いますが、それにプラスして、キラリが持っているかわいらしさが出てほしいと思いながらやっていました。ちょっとした言葉のニュアンスや声の表情が見る人に伝わってくれればいいなと思います。