地域のおじさんをユーモラスに紹介 学生制作のフリーペーパー「おじコレ」完成

 

 どこの地域にも、地元を支えて元気にしている人たちがいる。表舞台で多くの人に知られることのない“縁の下の力持ち”的存在だが、話をじっくり聞いてみるとかなり面白い。島根県立大学の学生たちが、地域で活躍するユニークな「おじさん」たちに焦点を当ててインタビュー、彼らを紹介するフリーペーパー「おじコレ」を制作した。2000部を印刷し、8月23日(土)に七日市公民館で開かれる「なないろ食堂」で地域の人たちに贈呈するほか、大学などでも配布する予定。

 同大・地域政策学部・西嶋一泰ゼミが、吉賀町の七日市公民館と連携して作った。「おじコレ」というタイトルは、「吉賀町七日市おじさんコレクション」の意。地域で暮らす個性豊かなおじさんたちを学生が取材し、遊び心たっぷりにまとめた記事が並んでいる。「一見すると何もない」と思われがちな地域にも、知恵とユーモアにあふれる人々がいることを伝え、若者や住民が地域の魅力を再発見するきっかけにすることを目的としている。

 チェーンソーを使って鳥居や時計台を製作する85歳や、野菜作りが趣味の自治会長、農業機械の修理から草刈りまで、地域の「困った」に対応する頼もしい保育所の理事長や、陶芸が趣味の社長まで、「おじさん」たちのふだんの暮らしは、記事の枠に収まらないほど魅力的。取材のプロセスで学生たちは、過疎地域で暮らす人に直に接し、自分とは異なる価値観を持った魅力的な大人たちと出会ってカルチャーショックを受けたという。