カルチャー

“宗教2世”の半生を描くノンフィクションコミック 連載中断経て刊行

菊池真理子「『神様』のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜」(文藝春秋)より
菊池真理子「『神様』のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜」(文藝春秋)より

 このところ改めて掘り起こすように注目され始めた宗教。信教の自由が保障された国で、心のよりどころをどんなところに求めるかはもちろん自由。ただ、家族という複数の中で、そのよりどころが常に同じとは限らないし、時間の経過で思いが変わっていくこともあるだろう。7人の“宗教2世”の半生を描いた菊池真理子さんのノンフィクションコミック「『神様』のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜」(文藝春秋・東京)が10月6日に刊行される。

「『神様』のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜」菊池真理子(文藝春秋)
「『神様』のいる家で育ちました 〜宗教2世な私たち〜」菊池真理子(文藝春秋)

 複数の宗教の2世に取材し、親が信仰を持つ人々の半生を描いたこの作品は、当初集英社のウェブメディアで連載されていたが、宗教団体からの抗議をきっかけに中断、削除されていた。作者の元に寄せられた「終わらせないで」という声に支えられ、単行本として発売。未発表作、描き下ろし計45ページも収録される。税別1,000円。

著者・菊池真理子氏近影
著者・菊池真理子氏近影